輪換田における大豆生育阻害要因克服技術の開発

課題名 輪換田における大豆生育阻害要因克服技術の開発
研究機関名 宮城県古川農業試験場
研究分担 水田利用部
研究期間 継H21~23
年度 2010
摘要 目的:近年の穀物価格高騰のため,外国産大豆から国産大豆使用への移行が見込まれ実需者からも国産大豆の増産が要望されており,大豆主産県である本県に対する期待も大きい。本県における大豆栽培はほぼ全てが輪換田で行われているが,輪換田で栽培される大豆の生育を阻害し,収量および品質の低下を招く主たる要因には,田畑の輪換による地力の低下,生育初期の湿害,雑草・病虫害の問題がある。本県は気象条件や作付体系の関係から,これら生育阻害要因の影響が大きく,単収および品質が低い現状である。本研究では地力強化,湿害回避,水分制御,雑草・病虫害の抑制を可能とする技術を開発・実証することで収量および品質の向上を図るとともに,併せて有機物資材の循環,化学肥料投入の抑制,農薬使用量の削減により,実需者・消費者が産地に望む栽培を実現し,大豆主産県としての評価を高める。 成果:1)地力向上のための肥培管理技術の確立晩播のタンレイにおいて6葉期,開花期の生育データ,成熟期生育データを調査し,開花期乾物重と子実重の関係において標播と違い,乾物重が大きいほど子実重が大きくなる関係が見られた。 2)水分制御による乾湿害回避技術の確立10秒浸漬後、水切りを30秒行うことにより、処理量に関わらず安定して3%前後水分が増加することが明らかとなった。しかし、水切りなしの場合でも処理量ごとでみれば大きな変動がなかったことから、作業の省力化の観点からは検討の余地があると考えられた。また、本年度の5月下旬~6月下旬の環境条件下では、20日間の保管が可能であった。調湿種子は、湿潤な土壌条件下において、砕土が十分でなかった弾丸無区で明らかに乾燥種子より出芽率が高く、水はけが悪い場合の出芽確保への有効性が確認された。また、調湿種子は、いずれの場合も、乾燥種子以上の出芽率および開花期の苗立ち本数を確保した。 3)雑草・病害虫の防除技術の確立雑草関係では、タッチダウンiQ剤を2倍希釈という高濃度で大豆生育期に雑草に塗布処理を行ったところ,効果は絶大で薬害も無かった。塗布器については使い勝手にまだ難があるが,手取りと比べて負担が少なくなるという意見が得られた。病害虫防除の本試験では、対象病害虫について効果が高いアゾキシストロビン剤,シペルメトリン剤を供試したが吊り下げノズルの使用により慣行より散布量を減じても,慣行の散布量と同等の効果が維持できる可能性が示され,大区画圃場における農薬積み込み作業の労力軽減,薬剤使用量の軽減について有効と考えられた。散布者に装着したろ紙のアゾキシストロビン付着量は,検出限界以下かそれに近い微量なものでありノズルの種類による明確な差違は測定されなかった。圃場外へのドリフトは風下側の調査となり,風速はアメダスの観測で2mであった。分析結果は全ての区で検出限界以下であり,ドリフトは極めて微量であると考えられた
カテゴリ 肥料 病害虫 害虫 乾燥 雑草 湿害 省力化 大豆 農薬 肥培管理 病害虫防除 防除 薬剤

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