| 課題名 |
果樹における化学合成農薬削減技術の確立 |
| 研究機関名 |
福島県農業総合センター
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| 研究分担 |
果樹研究所・企画経営部
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| 研究期間 |
継H18~H22 |
| 年度 |
2010 |
| 摘要 |
目的:環境に対する負荷軽減を実践しつつ、モモの主要病害に対する新防除技術を開発し、殺菌剤の使用回数の低減を図る。 成果:(1)環境負荷軽減確立試験 せん孔細菌病に対して、粉末亜鉛ボルドーは亜鉛ボルドーおよびマイコシールドと同等の防除効果があると考えられた。また、スターナ水和剤1500倍は1000倍と同等の防除効果があると考えられた。 (3)果樹病害の防除法改善試験 (1)リンゴ褐斑病に対して落葉(子のう胞子)からの感染を抑制した条件下において、発芽前防除では効果は得られないが、落花後防除では高い防除効果が得られたことから、樹上伝染源からの感染がある場合でも落花後防除は有効であると考えられた。 (2)モモ果実赤点病の胞子飛散は5月中旬から確認され、平均気温20℃を超える期間で降水量が増加すると飛散量が急増する傾向が見られた。また果実への接種試験において有効な薬剤は、ジマンダイセン水和剤、アフェットフロアブル、パスポート顆粒水和剤と考えられた。(4)剪定枝チップまたは堆肥を施用することによるならたけ病の発生は認められなかった。 (3)1年間堆肥化したせん定枝をリンゴほ場に施用した場合、せん定枝を処理した区、無処理区ともに紫紋羽病の拡大傾向は認められなかった。しかし、白紋羽病菌の感染が確認されたため、紫紋羽病以外の影響についても検討する必要があると考えられた。 (4)トリコデルマ菌を有効成分とする微生物農薬「エコホープ」の200倍のかん注処理は、紫紋羽病罹病樹に対する発病の軽減または悪化を抑制する傾向が認められた。 (5)リンゴとモモの共通防除体系による現地実証試験(4ほ場)を行ったところ、リンゴおよびモモの主要病害虫に対して十分な防除効果が得られ、実用性は高いと考えられた。 (6)ナシ黒星病に対する防除効果を検討した結果、DMI剤と同等の防除効果が期待できる剤はファンタジスター顆粒水和剤3,000倍であり、開花前後に利用可能な薬剤と考えられた。また、アフェットフロアブル 2,000倍は秋期防除薬剤として実用性ありと判断された。 (4)果樹害虫の防除法改善試験 (1)JA伊達みらい管内のモモ園(28か所)では、モモ葉に寄生するハダニ類の優占種はクワオオハダニまたはカンザワハダニ、カブリダニ類の優占種はミヤコカブリダニであることが判明した。 (2)伊達市霊山町および二本松市東和町においてフェロモントラップによりスモモヒメシンクイの発生消長を調査した結果、スモモヒメシンクイ成虫の発生は年4回であり、その発生時期は地域によりばらつきがあると考えられた。 (3)ナシのナシヒメシンクイに対する新規殺虫剤のサムコルフロアブル10 5,000倍およびフェニックスフロアブル 4,000倍は、対照のスカウトフロアブル 2,000倍と同等の高い防除効果があると考えられた。 (4)ブドウの枝幹害虫であるクビアカスカシバに対する殺虫剤の効果を検討した結果、フェニックス顆粒水和剤 4,000倍を成虫発生初期に散布すると、食害痕数が対照区と比較し、少なくなる傾向がみられた。 (5)リンゴの枝幹害虫であるヒメボクトウに対する成虫発生期のサムコルフロアブル10 5,000倍またはフェニックス顆粒水和剤 4,000倍の散布は、ヒメボクトウ幼虫の寄生密度を下げる効果があり、特に若齢幼虫の寄生密度を下げる効果があると推察された。 (6)福島市管内のモモ園ではクワシロカイガラムシが優占し、これまで優占種と考えられていたウメシロカイガラムシの発生は少ないことが明らかになった。
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| カテゴリ |
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