| 課題名 |
本県オリジナル品種・新品種・一般品種の生育及び栽培特性調査 |
| 研究機関名 |
福島県農業総合センター
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| 研究分担 |
果樹研究所
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| 研究期間 |
継H18~H22 |
| 年度 |
2010 |
| 摘要 |
目的:本県オリジナル品種及び新品種の生育・栽培特性を把握し、栽培マニュアル作成に活かすとともに、高品質高生産のための栽培技術開発の基礎資料とする。 成果:(1)リンゴ「緋のあづま」 (1)JM2、M.26FTVF、M.26EMLA、M.9ナガノおよびマルバカイドウ台の 「緋のあづま」5年生(マルバカイドウ台は6年生)の樹体生育は、JM2で樹高、幹断面積が有意に高かった。果実品質ははM.9ナガノの果実の着色面積が高かった。また、JM2とM.26EMLAの10a換算収量が多い傾向があった。果実品質はM.9ナガノの着色面積が高く、マルバカイドウのRM示度が低かった。裂果発生率は、JM2やM.26FTVFでやや発生が多かった。(2)「緋のあづま」の満開期は「つがる」「ふじ」に比較し2~3日遅かった。収穫期は「千秋」並みであった。食味は「千秋」に比較してやや優れていた。GAペーストによるつる割れの抑制効果は見られなかった。 (2)モモ「ふくあかね」 「ふくあかね」の収穫期は「あかつき」より13日遅く、「まどか」とほぼ同時期であった。果実は「まどか」「奥あかつき」より小さく、着色は同程度であったが、糖度は高かった。また、核割れ、ミツ症の発生は少なかった。 (3)ナシ「涼豊」 (1)「涼豊」の生育日数は158日であり、「幸水」より35日、「豊水」より10日長くなった。7月後半の裂果発生は7.2%と少なかったが、収穫期にていあ部中心の裂果が29.7%と多く発生した。(2)無袋栽培で7月後半の裂果発生により減収となることなく、かつ果実品質を低下させることのない着果管理法は、裂果発生時まで2果叢に1果程度のやや多めの着果状態におき、その後直ちに4果叢に1果程度に摘果することが良いものと推察された。(3)貯蔵性は、1℃冷蔵した場合、80~90日程度食味が維持されると推察された。 (4)ブドウ「あづましずく」 (1)「あづましずく」生育は発芽が平年より1日、満開が5日、着色開始期が2日遅かったが、収穫盛期は平年より2日早まった。DVRによる生育予測は最大で1日以内の誤差であった。果粒重は昨年に次いで劣ったが、糖度および糖酸比は良好であった。糖度は日照時間と収量で有意な重回帰式が得られた。また、2葉以上の摘葉処理は結実と果粒肥大の低下を招く恐れがあるものと推察された。(2)結実指数は着穂部下位節摘葉区が無摘葉区と比較して劣った。また、平均果粒重は無摘葉と比較していずれの摘葉処理区でも劣った。さらに、着穂部上位節摘葉区では果皮色でも無摘葉区より劣った。 (5)ブドウ「ふくしずく」 「ふくしずく」は、満開から満開後7日の期間に濃度50~100ppmでのジベレリン単用処理により裂果を抑制し1.5~2倍程度、果粒肥大を促進することができた。裂果は満開後5日処理で少なく、満開後7日以降の処理で多くなった。糖度は満開期処理で高く、100ppmの倍量濃度検定において薬害等の障害は認められなかった。 (6)モモ「はつひめ」の特性調査 「はつひめ」の収穫期は、「ちよひめ」より3日遅く「日川白鳳」より3日早かった。果実肥大は満開後60日以降急激に肥大し、新梢生長は満開後40日以降旺盛になった。収穫果実は「日川白鳳」や「ちよひめ」より大きく糖度が高かった。また、核割れや胚障害の発生が少なかった。
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