課題名 |
丹波栗のブランド力向上を目指した大栗の安定生産技術の開発 |
研究機関名 |
兵庫県農林水産技術総合センター
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研究分担 |
農産園芸部
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研究期間 |
継H18~22 |
年度 |
2010 |
摘要 |
目的:高品質で売れるクリづくりのため、丹波栗を代表する「銀寄」の大果安定生産技術を開発する。 成果:(1)大果で幼木期の収量が多い系統を選抜するため、県下より5系統収集し、幼木期の特性を調査した。その結果、対照「銀寄」と比較して果実比重が大きい「柏原1系」と収量が多い「神出系」を選定した。(2)「筑波」と異なり、「銀寄」は結果母枝の長さが90cm程度以上になると、雌花の着生数が減少し、結実率も低下することから収量が減少した。また、「筑波」の大果生産に有効な結果母枝先端の4分の1(長さで)切除は、「銀寄」では肥大促進効果が明らかでなく、減収も著しかった。このため、「銀寄」では低樹高化にともなって多発する徒長的な結果母枝の一部を基部から20cm程度で切除し、それから発生した新梢を翌年用の結果母枝として利用することが収量確保に有効と考えられた。 (3)開花から成熟期の土壌乾燥は、着果率の低下、果実重の減少、裂果の増加、果実比重の低下など収量、品質に悪影響を及ぼすことが明らかとなった。また、この間のかん水は大果の収量増に有効で、かん水量は雨量とあわせて2~4cm程度が適した。かん水方法として点滴かん水が有効で、その省力化等には平坦地では日射制御型拍動自動かん水装置が有効であった。なお、水源確保にはシートによる集水、タンク貯水の手法も可能であった。
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カテゴリ |
乾燥
くり
省力化
低樹高
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