地上部と塊茎の検定による疫病抵抗性ばれいしょ品種の開発促進

課題名 地上部と塊茎の検定による疫病抵抗性ばれいしょ品種の開発促進
研究機関名 地方独立行政法人北海道立総合研究機構農業研究本部北見農業試験場
研究分担 作物育種グループ
研究期間 完 、H19~23
年度 2011
摘要 (1) 試験目的:疫病圃場抵抗性を、実生集団で選抜して育種の効率化を図り、疫病抵抗性ばれいしょ品種の開発を促進する。また、塊茎腐敗抵抗性検定の手法を確立する。
、(2) 試験方法:
、 a 接種検定:疫病圃場抵抗性を目標とする11組合せ9,502個体の実生集団に疫病菌を噴霧接種し、18℃で1週間後に病斑の有無を調べた。
、 b 圃場検定:昨年選抜された材料について、第二次個体選抜世代5組合せ597個体、生産力検定予備世代2組合せ2系統、生産力検定世代2組合せ2系統を供試した。
、 c 圃場抵抗性の解析:北見農試、十勝農試で疫病抵抗性品種「リシリ」、「さやあかね」、「マチルダ」、「花標津」と感受性品種「紅丸」、「スノーマーチ」を供試し、抵抗性に変化がないかを調査した。発生した疫病菌は分離し、北海道大学で疫病菌の系統を調査する。
、 d 塊茎腐敗抵抗性検定法の確立:熟期別の指標品種選定のため、圃場検定に14品種を熟期ごとに植付時期をずらして供試するとともに、茎葉発病の発生量を均一にするためのスプレッダー用品種の配置について検討した。
、(3) 成績の概要:
、 a 11組合せ2,627個体を選抜した。選抜率は27.6%であった。
、 b 第二次個体選抜試験では5組合せ477個体が抵抗性であった。抵抗性個体の割合は79.9%であった。生産力予備検定世代の2系統および生産力検定世代の2系統の抵抗性は全て“強”であった。
、 c 本年度の分離菌の遺伝子型は、JP-3とJP-4系統が約半数ずつであった。試験期間中、疫病菌の遺伝子型には変化が認められたが、圃場抵抗性品種の茎葉疫病抵抗性に大きな変化はなかった。
、 d 年次により評価が逆転しづらい品種を新たな基準品種として選定した。検定品種の両隣の畦に「さやか」を感染源として配置すると、塊茎腐敗評価の序列が比較的安定した。以上については、過年度の成績とともに「ばれいしょの疫病による塊茎腐敗抵抗性検定法の改良」(平成23年度病虫部会、研究参考事項)としてとりまとめた。
カテゴリ 育種 抵抗性 抵抗性検定 抵抗性品種 ばれいしょ 品種

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