課題名 | 果樹の品種開発とその普及定着に向けた安定生産技術の開発(その1:常緑果樹) |
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研究機関名 |
香川県農業試験場 |
研究分担 |
府中果樹研究所 |
研究期間 | 継H20~24 |
年度 | 2011 |
摘要 | 目的:消費動向に対応した個性的な品種を開発し、本県オリジナル商材として販売を行うことができる技術を開発するとともに、生産者の高齢化や世代交代に対応した栽培技術の平準化、安全安心な果樹生産体系を構築し、付加価値の高い販売を可能にすることにより、収益性の向上を図る。 、成果:(1)次の系統適応性検定試験を行った。カンキツ第9回系統適応性検定試験では、3系統について検討を行い、1系統を試験中止、2系統を種苗登録候補とした。カンキツ第10回系統適応性検定試験では、8系統について検討を行い、全ての系統について継続調査とした。ビワ第4回系統適応性検定試験では、5系統について場内及び現地2ヶ所において検討し、2系統を試験中止、3系統を継続調査とした。 、(2)有望品種の選抜を行うため、カンキツ5品種、ビワ4品種について収量性や果実品質等の品種比較を行った。 、(3)有望品種の選抜を行うためモモ18品種、カキ8品種、ブドウ12品種、キウイフルーツ32品種について収量性や果実品質等の品種比較を行った。 、(4)品種に対応した安定生産技術について検討を行った。 、I)極早生ウンシュウ「ゆら早生」の早期成園化技術について検討を行ったところ、根接ぎを行うことにより、樹冠の早期拡大と収量の増加を認めたが、果実品質はやや低下した。II)早生ウンシュウ「宮川早生」の高品質果実生産のためのかん水方法について検討を行ったところ、中間水切りと仕上げ水切りを設け、その間にドリップかん水を用いた戻しかん水を行う体系が有効であった。III)普通ウンシュウ「青島温州」若齢樹の品質を向上させるため、台木の違いが果実品質と収量に及ぼす影響について検討を行ったところ、ヒリュウ台を用いることにより果実品質の改善を図ることができたが、樹冠の拡大は緩慢となり、収量が低下した。IV)県内産地において極早生温州10地点、早生温州20地点、中生温州1地点、普通温州14地点の作柄及び次年度の着花予測を行った。また、ウンシュウミカン4系統について場内での生育ステージ、果実肥大及び時期別果実品質について調査した。その結果、いずれの品種とも裏年傾向にあり、果実肥大が良好であったが、品質は不良となった。V)多発しているビワ果皮障害の発生軽減を図るため、遮光率の高い果実袋の適用性について検討を行ったところ、熟期は遅くなるが、正品率は向上することを認めた。ビワ6品種について、場内での生育ステージや生理障害の発生等について調査した。本年産については、前年の干ばつの影響を受け、着花(果)が極めて多く、寒害の影響も少なかった。昨年作成したビワ用カラーチャートの適用性について検討を行った。その結果、県内で栽培される主要品種に適用できると考えられた。 、(5)ハウスミカン生育不良園において、原因解明と改善策を検討したところ、ホウ素欠乏が原因であり、葉面散布により改善された。 |
カテゴリ | 温州みかん かき カラー キウイフルーツ 栽培技術 生理障害 早期成園化 台木 びわ 品種 品種開発 ぶどう もも その他のかんきつ |