課題名 | 食料自給率向上と高品質安定生産を実現する小麦・大麦品種の育成と普及促進(春まき小麦) |
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研究機関名 |
地方独立行政法人北海道立総合研究機構農業研究本部北見農業試験場 |
研究分担 |
麦類グループ |
研究期間 | 継 、H23~25 |
年度 | 2012 |
摘要 | a 試験目的:寒地向けパン用春まき小麦の品種化と、品種化後の速やかな普及に向け、有望系統の諸特性を明らかにする。 、 b 試験方法:小麦新品種育成に関する試験方法要綱および小麦品質検定方法による。 、 c 成績の概要:「北見春71号」は「春よ恋」と比較して成熟期は同程度で、穂数が多く、耐倒伏性が優れ、収量性は同程度から優れた。原粒蛋白含量は0.4~0.7%程度低かった。ミリングスコアは優れた。ファリノグラムのAb(吸水)、VVは同程度であった。パン試験の総合点は同程度であった。「北見春71号」は基肥増肥することで穂数が増加し子実重が増加したが、倒伏程度は高まらなかった。「春よ恋」は基肥の増加によって穂数が増加し、倒伏程度が高まった。「北見春71号」は基肥増肥、止葉期追肥、開花葉面のいずれの処理においても、原粒蛋白質含量が向上し、「春よ恋」標肥区並の蛋白質含量となった。「北見春71号」は、耐倒伏性が「春よ恋」よりも明らかに優れており、窒素施肥量を増加した栽培が可能であると考えられた。また、蛋白質含量がやや低めである事から、蛋白含量の向上に効果のある生育後期の窒素追肥が必要と考えられた。 、 有望系統として「北見春71号」「北見春73号」「北見春74号」および標準・比較3品種を生産力試験に供試した。「北見春71号」は本試験および各地の奨励品種決定調査において、「春よ恋」よりも多収で耐倒伏性が優れる評価を受け、継続検討とした。「北見春73号」は赤かび病抵抗性に優れたが、耐倒伏性や原粒蛋白質含量が劣ることから打ち切りとした。「北見春74号」は、収量性、穂発芽性および耐倒伏性に優れるが、先行する「北見春71号」に劣り、実需者評価も優れなかったため打ち切りとした。 |
カテゴリ | 大麦 寒地 小麦 新品種育成 施肥 抵抗性 品種 |