長期貯蔵性に優れたポテトチップ用馬鈴しょ品種の開発強化

課題名 長期貯蔵性に優れたポテトチップ用馬鈴しょ品種の開発強化
研究機関名 地方独立行政法人北海道立総合研究機構農業研究本部北見農業試験場
研究分担 作物育種グループ
研究期間 継 、H23~27
年度 2012
摘要 (1)試験目的:ジャガイモシストセンチュウ抵抗性を持ち、低温貯蔵条件下やエチレン貯蔵によっても高品質である長期貯蔵性に優れたポテトチップ用品種の開発を強化する。
、(2)試験方法:
、 a 長期貯蔵性系統の選抜試験:難糖化性に優れた母本を用いた組合せの初期世代および中期世代以降の個体・系統について貯蔵後の難糖化性、チップカラー、休眠期間並びに塊茎外観、収量、枯凋期から選抜した。実生個体選抜世代では17組合せ15,760粒、第二次個体選抜世代では21組合せ5,670個体、系統選抜世代では18組合せ196系統、生産力検定予備世代では5組合せ18系統、前期生産力検定世代4組合せ4系統を供試した。
、 b ジャガイモシストセンチュウ抵抗性選抜試験:第二次個体選抜世代について、圃場選抜した21組合せ544個体を供試し、中央農試においてDNAマーカーによるジャガイモシストセンチュウ抵抗性を検定した。
、 c 育成系統のエチレン貯蔵適性検定試験:エチレンを利用した貯蔵システムにおける、有望系統の貯蔵性および加工適性を評価した。
、 d 導入遺伝資源の特性評価:平成20年に導入したカナダばれいしょ研究センターからの7系統、ミシガン州立大学からの4系統について、一般農業形質および病害虫抵抗性を評価した。また、平成22年に導入したミシガン州立大学からの5系統は、圃場に栽植し増殖を行った。
、(3)成績の概要:
、 a 長期貯蔵性系統の選抜試験:実生個体選抜では17組合せ11,737個体の塊茎を得た。第二次個体選抜試験では21組合せ301個体、系統選抜試験では10組合せ21系統、生産力検定予備試験では4組合せ6系統を選抜した。生産力検定試験初年目では長期貯蔵向け系統「k07046-2」を「北系53号」として選抜した。
、 b ジャガイモシストセンチュウ抵抗性選抜試験:DNAマーカーにより第二次個体選抜世代の21組合せ456個体が抵抗性と判定された。
、 c 育成系統のエチレン貯蔵適性検定試験:平成23年産による6月および8月(最終調査)の検定において、「北育15号」、「北系43号」、「北系44号」のアグトロン値は「スノーデン」以上であった。特に、「北育15号」、「北系43号」は最終調査時点においてもアグトロン値が40を超えており、芽取りにも大きな問題はないと考えられることから、7~8月の原料としての可能性が示唆された。平成24年産について、3月の検定では、「北育15号」、「北系43号」、「北系48号」のアグトロン値は「きたひめ」、「スノーデン」より高い値を示した。
、 d 導入遺伝資源の特性評価:平成20年導入の遺伝資源では、前年度を含めた2カ年の成績から、「f99009」、「MSK061-4」が長期貯蔵性にポテトチップ用母本として特に有望と考えられた。
カテゴリ 遺伝資源 害虫 加工適性 カラー 長期保存・貯蔵 DNAマーカー 抵抗性 ばれいしょ 品種

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