しまね和牛雌肥育技術の確立

課題名 しまね和牛雌肥育技術の確立
研究機関名 島根県畜産技術センター
研究分担 肉用牛グループ
研究期間 完H19~24
年度 2012
摘要 目的
、本県における黒毛和種雌肥育牛の飼養頭数は3千頭を超え、雌肥育が経営作目の一つとして重要な位置づけとなっているが、収益性に強く関与する枝肉上物率は全国平均と比べて低く、肥育技術の向上が喫緊の課題である。併せて、牛肉の「おいしさ」に対する消費者の関心が高まっており、「おいしさ」に関する要因の検討と生産流通現場への活用が求められている。そこで、本研究では未経産雌肥育牛の飼養管理技術を検討し、枝肉成績の向上と「おいしい」牛肉が生産できる飼料管理体系を構築することによって、「しまね和牛肉」のブランド化推進に資する。
、結果の概要
、(1)県内産黒毛和種未経産雌牛の肥育技術体系の構築
、 1)飼料給与技術の検討
、試験牛(n=35)の肥育成績(平均)は、枝肉重量446.6kg、ロース芯面積57.9cm2、バラの厚さ7.56cm、皮下脂肪の厚さ2.97cm、歩留基準値73.7、BMSナンバー5.89、肉質等級4以上率は68.6%で、目標を超える成績が得られた。
、肥育前期(肥育開始から6か月間)の1kg増体に必要な平均TDN摂取量は、濃厚飼料由来CPを10%増量した区(5.55kg)が慣行区(6.58kg)と比べて少なく、余剰飼料摂取量が低減されることが示唆された。
、 2)群あたり飼養頭数が雌肥育牛に及ぼす影響調査
、1群あたりの飼養頭数(1頭、2頭および4頭)と、肥育期間中の行動量および飼料採食量、発育等との関連を調査した。行動量と飼料採食量・日増体量(DG)との間に負の関係が、肥育期間中の行動量には1頭<2頭<4頭、飼料採食量とDGには1頭>2頭>4頭の傾向がみられた。さらに、歩数が増加した日数には、1頭<2頭<4頭の傾向がみられ、行動量増加には発情の影響が考えられた。
、(2)「しまね和牛」の食味向上技術の検討
、 1)食味に影響を及ぼす成分の検討
、 食味関連成分のうち脂肪酸組成に注目して、調査・分析を行った。島根県食肉公社において処理・格付された黒毛和種肥育牛657頭(去勢431頭、雌226頭)の枝肉(筋間脂肪)の脂肪酸推定値(一価不飽和脂肪酸=MUFA、 オレイン酸および飽和脂肪酸)はそれぞれ、60.3±3.65、53.9±3.97および40.3±4.08であった。MUFA推定値に影響を及ぼす要因として、農場、性および父牛による有意(p<0.05)な効果が認められた。
、 2)地域資源を活用した肥育試験
、地域資源活用のモデルとして、エゴマ搾油粕の給与試験を実施した。出荷前3か月間に1日あたり0g(n=3)、100g(n=4)および300g(n=3)のエゴマ粕を給与したところ、枝肉胸最長筋中の不飽和脂肪酸割合は0g(54.1%)と比べて、100g(62.7%)および300g(62.3%)が有意(p<0.01)に高かった。
、研究成果の普及
、 「しまね和牛雌肥育マニュアル」により、技術普及を行う
、 
カテゴリ えごま 経営管理 飼育技術 出荷調整 ばら 良食味

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる
S