家畜重要疾病の疫学解析及び監視技術の高度化等による動物疾病対策の確立

課題名 家畜重要疾病の疫学解析及び監視技術の高度化等による動物疾病対策の確立
課題番号 2012020406
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 筒井俊之
協力分担関係 宮崎県
大阪市立大学
日本獣医生命科学大学
エム・アール・アイリサーチアソシエイツ(株)
日本養豚開業獣医師協会
日本養豚事業協同組合
研究期間 2011-2015
年度 2012
摘要 野外における効果的な防疫対策に資するため家畜疾病の発生要因解析、リスク分析に関しては、a)口蹄疫の発生が集中した地域においては、人や車両の出入りがない場合であっても周辺の発生農場などからの伝播によって新たに農場が感染したと推察した。一方、周辺の後発地域では、人や車両の農場への出入りによって感染した可能性を認めた。b)口蹄疫の農場間伝播率について数理式を用いて推定したところ、農場間の距離が近いほど伝播率が高く、豚農場が感染元となった時に伝播力が高いことがわかった。c)慢性・複合性疾病に関しては、牛白血病について詳細な報告がなされた摘発牛350頭の情報を分析したところ、その半数以上を乳用牛が占め、全体の6割以上がと畜場で摘発されていることがわかった。d)養豚農家における繁殖成績、肥育成績などの各種の生産成績を経時的に測定し、他農場の数値と比較し、経営の改善に役立てることができるシステム「PigINFO」を開発した。平成22年から平成23年にかけて母豚1頭あたりの平均生存産子数と哺乳中死亡率が上昇することを明らかにした。e)常在病原体の生体解析について、一酪農家で発生した牛呼吸器病の原因菌の感染動態を分子疫学的手法により解明し、新規導入時に導入牛が持ち込む菌株の危険性を明らかにした。また、Mannheimia haemolyticaのフロルフェニコール耐性機構を解明した。
このほか、a)腸球菌の多剤耐性獲得に関して、豚では農場における抗菌剤の使用が、採卵鶏では抗菌性物資の飼料添加が、肉用鶏ではその両方が影響していた。b)鶏肉からのカンピロバクターの分離率は32%であり、そのうち84%はCampylobacter jejuniであった。また、腸球菌の分離率は97%であり、そのうち76%はEnterococcus faecalisであることを明らかにした。
カテゴリ 経営管理 肉牛 乳牛 繁殖性改善 防除

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