課題名 | 周年安定供給が可能な高品質のバレイショ品種及びその管理技術の開発 |
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課題番号 | 2012020429 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
田宮誠司 |
協力分担関係 |
カルビーポテト株式会社 |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2012 |
摘要 | バレイショの長期貯蔵技術に関しては、エチレン処理では成熟ホルモン、成長ホルモンとしてのエチレンの応答に関与する遺伝子の発現が増加するのみで、病害ストレスに関連するエチレン応答に関与する遺伝子の発現は見られなかった。 油加工適性に優れ生産力が高い品種の育成に関しては、a)「北海104号」は長期貯蔵やエチレンによる萌芽抑制を行った場合もポテトチップカラーが優れるが、一部の地域適応性検定試験において褐色心腐や中心空洞等の内部障害が発生したため、加工適性と並行してさらに、内部障害の発生条件の検討が必要であると判断した。b)「北海106号」は平成23年度までと同様に多収でフライドポテトの外観が優れることを確認した。貯蔵性やチップ品質に優れる「勝系33号」を選抜した。 高度病害虫抵抗性品種の育成に関しては、a)3種類のジャガイモシストセンチュウ抵抗性遺伝子の有無を4組のプライマーセットによって1回のPCRで検出する方法を開発し、H1以外のジャガイモシストセンチュウ抵抗性遺伝子を持つと考えられる6品種・系統を選抜した。これらの系統を用いて、国内未発生のジャガイモシストセンチュウ寄生型に対する抵抗性母本育成のための交配を行った。b)野生種S. berthaultiiにおいてアブラムシ抵抗性があることを確認し、雑種個体を作出し、塊茎を得ることができた。 でん粉や色素等に特徴のある新規形質系統の開発に関しては、a)「北海105号」のでん粉は「コナフブキ」のでん粉よりもリン含量が高く、最高粘度も高いことから、新規でん粉原料用として有望であることを見出した。b)「勝系31号」は生食用規格内収量が「男爵薯」並であったため育成を中止とし、光に当たっても緑化しにくい「北海107号(勝系32号)」を選抜した。「勝系28号」への地方番号付与は行わず、さらにアントシアニン含量の高い「勝系37号」を選抜した。 |
カテゴリ | 害虫 加工適性 カラー 管理技術 長期保存・貯蔵 抵抗性 抵抗性遺伝子 抵抗性品種 ばれいしょ 品種 |