課題名 | 高品質・高付加価値で省力栽培適性に優れたカンショの開発 |
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課題番号 | 2012020430 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
吉永優 片山健二 |
協力分担関係 |
(株)霧島酒造 (有)コウワ 聖徳大学 東海大学 鹿児島大学 |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2012 |
摘要 | 原料用カンショに関しては、a)「こなみずき」より多収で、でん粉白度が高い「九州175号」を開発した。白度の高い低温糊化性でん粉を有する「九州167号」は、収量性がわずかに劣ったことから育成中止とした。b)農業新技術2011に選定された「こなみずき」の大規模なでん粉製造実証試験を鹿児島県内のでん粉工場で行い、広報活動により普及を加速させた。また、新規でん粉品種と一般品種を見分ける簡易判別法を開発し、現場レベルでの適用性を検証した。c)「アヤムラサキ」に比べてアントシアニン含量(色価)が2~3倍で多収の「九州176号」を開発し、センチュウや黒斑病などに抵抗性を示すことを明らかにした。 多収で直播栽培適性に優れ生産コストが削減できる原料用品種に関しては、親いも低肥大性に基づいた直播適性系統の選抜により、有望系統「九州177号」を開発した。直播及び挿苗栽培において原料用の「シロユタカ」より多収であり、焼酎の醸造適性が優れていることを明らかにした。 食用・加工用カンショに関しては、a)早期肥大性に優れる青果用多収系統「関東132号」や、多収で干しいもの食味が優れた有望系統「関東140号」を開発した。b)「ほしこがね(関東131号)」を品種登録出願するとともに、貯蔵特性として2週間程度の低温貯蔵によって糖含量が上昇し、干しいもの食味向上につながることを明らかにした。 このほか、基盤技術として、立枯病簡易検定法の高精度化や、土壌中の立枯病菌を定量する手法を開発した。ゾウムシに関しては、圃場試験によってイモゾウムシ抵抗性及び感受性系統を選抜した。でん粉特性では低・高アミロースの変異個体を見出した。色素代謝酵素遺伝子の育種素材を作出した。 |
カテゴリ | 育種 加工 簡易検定法 かんしょ 高付加価値 コスト 直播栽培 立枯病 抵抗性 品種 良食味 |