課題名 | ② バイオインフォマティクス研究による農業生物ゲノム情報の高度化 |
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課題番号 | 2012020454 |
研究機関名 |
農業生物資源研究所 |
研究分担 |
伊藤 剛 田中 剛 坂井 寛章 沼 寿隆 川原 善浩 山本 公子 門野 敬子 安河内 祐二 末次 克行 木原 眞実 上樂 明也 |
協力分担関係 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 (社)農林水産・食品産業技術振興協会 国立大学法人東京大学 三菱スペース・ソフトウエア(株 (独)理化学研究所 国立大学法人京都大学 公立大学法人横浜市立大学 国立大学法人神戸大学 日清製粉(株) |
研究期間 | -4 |
年度 | 2012 |
摘要 | 1.高速シーケンサーのデータ解析をウェブブラウザから操作可能なシステムを構築した。数十~数百品種のゲノム配列や多型情報を同時に表示でき、ウェブ上で操作して簡単に情報取得できるゲノムブラウザを開発した。また、大量ゲノム配列情報からの遺伝子予測を効率化するための包括的な自動アノテーションの仕組みを完成させた。 2.高速シーケンサーによる転写産物解析の信頼性向上と処理能力の増大を背景に、イネの140条件における全転写産物を解析するとともに、これらの情報を網羅的に表示し、また関連した遺伝子を容易に発見できるデータベースを開発した。 3.オオムギゲノム全塩基解読の国際プロジェクトにおいて、完全長cDNA情報の大規模情報解析によるアノテーションを担当し、信頼性の高いオオムギ遺伝子データセットとして26,159個の遺伝子を決定した。これは、今後のオオムギゲノム研究のための重要基盤になると期待される。 4.コムギ6B染色体ゲノム解読におけるアノテーションのために必要な情報解析技術を開発した。タンパク質やRNAの遺伝子を高速かつ容易に発見できるシステムを開発し、これを染色体6B全体の解読配列概要版に適用してアノテーション情報を作成した。 5.アズキの近縁種がもつ有用遺伝子の発掘を目指して、まず、高速シーケンサーで栽培種(しゅまり)のゲノム配列を解読するとともに新規アセンブルを行い、推定ゲノムサイズとほぼ同じ合計5億塩基対以上の配列を得た。 6.イネの重要害虫であるトビイロウンカにおいて、殺虫剤抵抗性発達機構解明、抵抗性イネ加害因子同定を目指してゲノム解読を進め、コンティグのN50は2,671bp、スキャフォールドのN50は8,678bp、コンティグの総塩基長は760Mb(ゲノムサイズの約68%)のゲノム配列情報を得た。また、RNA-seqデータをベースとしたトランスクリプトーム解析を進め、冗長性を可能な限り排除した網羅的な遺伝子配列のセットUnigeneを作成し、殺虫剤抵抗性関連遺伝子候補を整理した。また、トビイロウンカ連鎖地図のデータベースを作成し公開した。 (http://sogo.dna.affrc.go.jp/cgi-bin/sogo.cgi?class=unka) 7.アブラナ科作物の難防除害虫であるコナガの殺虫剤抵抗性獲得機構を解明するためにゲノム解読並びにトランスクリプトーム解析を進めた。WGS配列データおよびトランスクリプトーム配列データ(ESTおよびRNA-seqデータ)について、de novoアセンブル、de novoリピート配列の識別、クラスタリング、遺伝子予測、自動アノテーション等を行い、32,807の遺伝子候補配列セットを生成し、データベースシステムKONAGAbaseとして公開した(http://dbm.dna.affrc.go.jp/px/)。 |
カテゴリ | あずき あぶらな 大麦 害虫 データベース 抵抗性 品種 防除 |