| 課題名 | ④ 生物素材の高度利用技術の開発 |
|---|---|
| 課題番号 | 2012020471 |
| 研究機関名 |
農業生物資源研究所 |
| 研究分担 |
玉田 靖 羽賀 篤信 後藤 洋子 富山 雅光 都島 美行 亀田 恒徳 桑名 芳彦 高須 陽子 小島 桂 寺本 英敏 |
| 協力分担関係 |
国立大学法人京都大学 国立大学法人新潟大学 (独)物質・材料研究機構 特定非営利活動法人産学連携推進機構 群馬県蚕糸技術センター 群馬県繊維工業試験場 |
| 研究期間 | -4 |
| 年度 | 2012 |
| 摘要 | 1.ホーネットシルクの実用化を進める上で、原料となるスズメバチ繭の安定的な供給を担保することが重要であり、24年度は、スズメバチの活動期中(7月~10月)のスズメバチの巣(約80個)から、スズメバチ巣の重量と内在するマユ(ホーネットシルク)の重量の関連の検討を実施し、巣の大きさに依存せず、1個の巣の重量の約1.5%分のマユが取得できることを見出した。この成果をもとに、巣からホーネットシルクタンパク質までの実用に向けた生産プロセスを確立した。 2.バージンセリシン(セリシンホープ由来セリシン、抽出時の分解が無い)の化粧用原体としての開発をワミレス株式会社と実施し、大量生産に適した透析方法として循環透析装置の利用が、従来の静置透析に比べ大量試料の処理に適していることを見出し、試作製品を24年度の化粧品展において展示した。 3.高強度高弾性シルクの開発においては、23年度、遺伝子組換えによりオニグモ牽引糸タンパク質を含有させることが有効であることを見出したが、より結果の信頼性を高めるために、24年度は、繭単糸150本以上を用いて、データの蓄積と統計的な検定を実施したところ、有意にクモ糸タンパク質含有シルクの強度、伸度、弾性率、タフネスが高くなることが確認でき、さらにこれらの効果は含有クモ糸タンパク量に依存することが分かった。 4.シルクスポンジを用いる軟骨再生材料開発においては、臨床科を中核とした臨床使用に向けた検討体制を整え大動物による評価を行うとともに、細胞の浸潤や培地や体液の浸透の向上、あるいは細胞の配向のガイド機能を目的に開発した配向ラメラ多孔質構造をもつ新しいシルクスポンジの細胞親和性を評価し、従来スポンジと同様の細胞増殖性を有することを確認した。 5.コイルドコイル構造を形成するシルクタンパク質は特異な物性を発現する可能性が高く、新たなコイルドコイル構造からなるシルクの探索は重要であり、24年度はカマキリの卵の卵嚢を構成しているタンパク質成分の構造を調べた。その結果、アミノ酸配列はコイルドコイル構造を形成するための条件である7残基周期構造が見られ、固体NMRスペクトルもコイルドコイル構造の形成を示唆することが分かった。 6.選択的部位への化学修飾を可能とする非天然アミノ酸含有シルクの作出研究では、終止コドンの利用による導入手法において問題となるNMD(nonsense-mediated mRNA decay、変異mRNAの分解)を欠損したカイコ系統の作出に向け、NMD活性を強く誘起する可能性の高いコンストラクトを見出した。 |
| カテゴリ | カイコ |