(ア)主要水産資源及び海洋環境モニタリング並びに関連技術の開発

課題名 (ア)主要水産資源及び海洋環境モニタリング並びに関連技術の開発
課題番号 2013023185
研究機関名 水産総合研究センター
研究分担 山田陽巳
藤本賢
渡邊朝生
田所和明
井桁庸介
伊藤進一
渡邊達郎
市川忠史
河野悌昌
山田東也
桑田晃
杉崎宏哉
上田祐司
清水勇吾
宮野鼻洋一
黒田寛
八吹圭三
大関芳沖
寺脇利信
錢谷弘
協力分担関係 東京大学 先端科学技術研究センター
福井県立大学
東京大学
北海道大学
北海道大学 低温科学研究所
研究期間 2011-2015
年度 2013
摘要 我が国周辺の主要資源を対象に調査船によるモニタリングを実施し、得られたデータを資源評価に活用した。ズワイガニの資源量推定にあたり、トロール調査で得られた雌の年齢別資源尾数をコホート解析の前進法に使用することにより、推定値の年によるバラツキを27%から18%に低下させるなど、調査手法の改善に取り組み、実調査に適用した。着底トロール網の試験網による調査結果から、推定された漁獲対象サイズのズワイガニの採集効率(入網個体数/網の前にいる個体数)は0.6を超え、本種太平洋北部系群の漁獲割合(漁獲量/資源量 )は16%程度であることが明らかとなった。魚群探知機について、トロールひき網によりイトヒキダラであることが確認されたエコーグラムから、魚群の海底からの高さや分布密度を試算した。また、イトヒキダラの鰾形状を観察し、体長との関係についてデータを蓄積した。荒天下における音響データの信頼性向上のため、調査船調査時に、魚群及び船体動揺、気象、海象の連続データを収集し、これらの関係を整理した。計量魚群探知機とマルチビームソナーを併用した魚群量計測調査を開始し、8~9月の調査結果を解析したところ、これまで魚群探知機で計測できなかった魚群の横方向の広がりや魚群内の反射強度の強弱を計測することができた。調査手法の改善策を検討するとともに、実調査でその効果を評価した。
都道府県との連携による海洋モニタリングを継続して実施し、得られたデータを海況予測システム(FRA-ROMS及びJADE)に活用した。亜 寒帯海域において、親潮域に設定した観測点(A-ライン等)での観測データを活用して、流動に関するインデックスを整備した。また、西部亜寒帯海域では連続プランクトン採集器を用いて得られたデータの分析により、暖水性のカイアシ類の分布の北上傾向が把握された。黒潮域ではシラスの最適漁場探索を支援する漁海況情報システムの運用試験を実施し、夏季の黒潮蛇行のシラス漁業への影響解析にも効果を発揮した。 日本海では、超音波ドップラー式多層流向流速計観測及び係留系観測並びに沿岸潮位データの解析により、流場の空間構造や 変動の伝搬特性を把握した。また、急潮把握のための観測網を展開し、佐渡島沿岸での急潮観測に成功する等の成果を得た。無人航行海洋観測機器(水中グライダー)を用いた観測試験を継続するとともに、米国地球観測衛星(NPP)の利活用の検討を開始した。
我が国周辺海域の海産生物や漁場の放射能調査について、これまでのモニタリング手法に沿って試料の採集、分析を継続して実施した。 得られたデータは、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響の広がりの把握にも活用された。
データマネジメントについて、 モニタリングデータの蓄積や管理を継続するとともに、海洋環境データの有効活用を図るためのデータポリシーの構築に取り組み、我が国周辺漁業資源調査情報システム(FRESCO)データの利活用を図るため、講習会を実施するとともに、調査船の船橋野帳の整理及び統一的なメタデータ収集の可能性について検討した。また、蓄積した日本周辺水域の動物プランクトン現存量等のデータを用いて、生物多様性条約の「保護を必要とする生態学的及び生物学的に重要な海域」の選定を試行するとともに、選定についての統一的な手法を取り決めた。全国の卵稚仔調査事業で採集した動物プラントン標本を用い、平成24年4月の日本周辺水域の動物プランクト ン種組成を分析した。
カテゴリ 環境データ モニタリング

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