⑤ 生体分子の構造・機能に関わる情報基盤の整備

課題名 ⑤ 生体分子の構造・機能に関わる情報基盤の整備
課題番号 2013023128
研究機関名 農業生物資源研究所
研究分担 山崎 俊正
門間 充
加藤 悦子
梶原 英之
藤本 瑞
清田 誠一郎
前田 美紀
若生 俊行
協力分担関係 (独)農業・食品産業技術総合研究機構
北海道大学
富山県立大学
東京大学
筑波大学
研究期間 2011-2015
年度 2013
摘要 1. 新規除草剤の開発に向け、アセト乳酸合成酵素(ALS)を標的とした構造ベース創農薬スクリーニングを行い、ALS阻害剤のシード候補 化合物5種類を選抜した。また、市販除草剤耐性の原因の一つであるP197変異ALS及び野生型ALSの阻害剤結合型結晶構造を解析し、当該変異出現による抵抗性獲得の分子メカニズムを解明した。
2. トマトモザイクウイルス(ToMV)の複製の分子機構解明に向け、ToMV複製タンパク質のヘリカーゼドメイン(ToMV-Hel)と宿主の複製阻害因子Tm-1との複合体の結晶構造を解明した。複合体は、2量体を形成するTm-1のそれぞれのサブユニットに1分子のToMV-Helが結合した4量体であった。複合体形成に必須のATPは、ToMV-HelとTm-1の結合界面において接着分子として機能していた。Tm-1の結合は、ToMV-Helの 立体構造を変化させてATPase活性を阻害し、その結果としてウイルスの複製が抑制されることが示唆された。
3. 健康食品やナノ材料など新しい糖質素材として期待されるイソマルトメガロ糖の効率的生産法を確立するため、その生成過程に関わるグルコースを転移し直鎖イソマルトメガロ糖を作る6糖転移酵素(I6GT)/グルコース複合体、及び、澱粉→デキストラン変換酵素Ⅰ(PsDGase)/糖鎖複合体の結晶構造を解析し、反応機構を解明した。
4. 有用物質生産酵素の高機能化に向け、アスコルビン酸生合成の鍵酵素イノシトールモノフォスファターゼ(IMPase)について、基質結合の異なる4種類(Mg結合型、Mg非結合型、Mg/リン酸結合型、Mg/イノシトール1リン酸結合型)の結晶構造を解析し、反応機構を解明した。
5. 相互作用因子の探索や機能未知タンパク質の機能特定を効率化するため、生体内低分子化合物の三次元構造データベース3DMET(http://www.3dmet.dna.affrc.go.jp)の拡充・改訂とケミカルスペース解析を行い、市販化合物よりも大きなケミカルスペースを有する天然物の 有用性を示した。
6. 質量分析(MS)の高度利用による生体機能の解明に向け、MSによる生体物質解析系の構築を進めた。色素、ペプチド、脂肪酸のメタボローム解析系、及び、リン酸化タンパク質のプロテオーム解析系を確立した。また、イネ種子表面に付着する菌についてMALDI-TOF質量分析 測定を行って各菌種に特異的な指紋MSスペクトル情報を集積し(MALDI-biotyping分析)、病原菌や病原抵抗性イネの識別に有用なデータ ベースの構築に着手した。
カテゴリ 病害虫 市販化 除草剤 データベース 抵抗性 トマト 農薬 メタボローム解析

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