ブドウの「かすり症」発生抑制技術の確立 、1,発生要因の解明 、 

課題名 ブドウの「かすり症」発生抑制技術の確立 、1,発生要因の解明 、 
研究機関名 山梨県果樹試験場
研究分担 プロジェクト
研究期間 完(H20)~(H24)
年度 2013
摘要 「ロザリオビアンコ」
、(1) 遮光処理及び湿度が発生に及ぼす影響
、「ロザリオビアンコ」では、これまでの調査から棚下が暗い園に発生が多くみられる。このことから、現地圃場において人工的に高湿度遮光区・高湿度区・遮光区を設定し、かすり症の発生を調査した。
、その結果、低日照・高湿度条件になると果皮の厚さや強度が低下し多発した。このことから、生育期間中の日照や湿度はかすり症の発生に影響すると考えられた。
、(2)土壌水分が発生に及ぼす影響
、場内の「ロザリオビアンコ」の圃場において、土壌水分を果粒軟化期以降に湿潤および乾燥状態に変動させ、発生に及ぼす影響について検討した。本年度は全体的にかすり症の発生が少なく、各試験区の発生率に差はなく土壌水分との関係は明らかにならなかった。
、「シャインマスカット」
、(1)発生実態の把握
、本年度は、かすり症の発生が非常に少ない年次であった。細胞増殖期、ベレーゾン期以降が天候に恵まれたことも一因と考えられる。これまでは、果皮色が黄色く、成熟が進みやすい樹冠外周部での発生が多かったが、本年度は果皮色、糖度と発生の関係性は小さかった。第2回目GA処理にフルメットを加用した区で発生が少なかった。発生果粒と未発生果粒では、果皮の厚さに差はなかった。
、(2)紫外線が発生に及ぼす影響
、 ベレーゾン期~収穫期まで棚下から、紫外線を照射し、発生に及ぼす影響を調査した。紫外線照射区でかすり症の発生が増加した。とくにUV-Bで影響が大きかった。これまでの検討で、カサ管理と比較して袋管理で発生が少なかったのは、一部紫外線の影響も考えられる。発生の少ない中での試験であったので、年次反復が必要である。
、(3) 発生程度と植物体内カルシウム含量の関係
、「シャインマスカット」のかすり症については、樹体内のカルシウム含量が不足すると発生が助長されることがいわれている。そこで、多発園と少発園の果房内のカルシウム含量等について調査した。果実の各生育ステージの果皮の成分量は、カルシウムを含め各成分量は、いずれも多発園がやや高い傾向があったが、大きな差はみられなかった。土壌化学性では、カルシウム含量が表層で多発園がやや少ない傾向があった。また、少発園はリン酸や窒素含量が多かった。
、以上の結果から、かすり症の発生と果実中のカルシウム含量との関係は明らかにならなかった。
カテゴリ 乾燥 シカ ぶどう

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