課題名 | コムギ赤かび病抵抗性遺伝子の同定 |
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課題番号 | 2012021776 |
研究機関名 |
農業生物資源研究所 ホクレン農業協同組合連合会 地方独立行政法人北海道立総合研究機構 北見農業試験場 農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センター 地方独立行政法人北海道立総合研究機構 中央農業試験場 |
研究期間 | 2011-2012 |
年度 | 2012 |
摘要 | コムギ赤かび病抵抗性遺伝子を正確にマッピングするため、春まき小麦品種「春よ恋」を遺伝背景として3箇所の染色体領域(6B、2D、5A)についての準同質遺伝子系統(NIL)の育成を進めた。また、NIL72系統を用いて進展抵抗性検定と圃場検定を行い、3領域の抵抗性への寄与を調査した。6Bおよび5A領域に発病を低下させる効果が認められた。 はるきらり」を遺伝背景とし6B領域が分離した141系統を用いて解析を行ったところ、LODスコア2.3、寄与率7.3%のQTLが6B領域内に検出された。また、QTL解析に供試した系統の中で6B領域が「蘇麦3号」型、「はるきらり」型にそれぞれ固定した系統を比較したところ、6B領域が「蘇麦3号」型の系統が「はるきらり」型の系統よりも発病スコアが有意に低かった。 「蘇麦3号」型の6B領域が多く残存し、かつ6B以外の遺伝背景がより多く「はるきらり」型に置換している個体を選抜し、6B領域をヘテロ型で有する選抜個体由来の系統を展開した。これらを自殖させ、5Aが「蘇麦3号」型に固定して6B領域が分離した系統は76、6B領域のみが分離した系統は124系統養成した。 また(2)QTLマッピングのための形質評価で、九州と北海道の2カ所で抵抗性検定を行った系統を用いて大規模集団を養成するために交配を行い、交配種子を得た。 コムギ品種「はるきらり」と「春よ恋」の赤かび病抵抗性QTLs(「蘇麦3号」由来の6B、2D、および5A染色体上QTL)に関する準同質遺伝子系統群を用い、ポット栽培での噴霧接種試験と切り穂を用いたポイント接種試験を行った。噴霧接種試験においては、6Bおよび5A染色体上のQTLが「蘇麦3号」型の系統は「春よ恋」型の系統と比較して有意に優れる抵抗性を示した。2D染色体上のQTLの効果は本試験法では明確でなかった。ポイント接種試験では、噴霧接種試験と比較していずれのQTLの効果も明確ではなかった。 |
カテゴリ | 小麦 抵抗性 抵抗性遺伝子 抵抗性検定 品種 |