課題名 | 飼料用米油脂成分の機能性を利用した孵化直後早期飼料の開発 |
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課題番号 | 2013023606 |
研究機関名 |
東北大学 大学院農学研究科 東京農工大学大学院共生科学技術研究院 |
研究期間 | 2010-2014 |
年度 | 2013 |
摘要 | 前年度までの研究で、米の油脂成分を用いたブロイラーのスターター飼料を開発したが、米自身を用いた飼料を開発するために、油脂含量の多い水稲品種を用いた増体改善を持つブロイラースターター用飼料、すなわち油脂含量の多い水稲品種である「つづみ星」を粉砕し、トウモロコシと全量代替した飼料を作成し、3日間給与した。3日齢時のMyogenin発現量は減少し、血中NO濃度も上昇する傾向にあった。この結果は、米ぬか油で認められた成長を改善する骨格筋の応答と同様であった。さらに、21日齢時の体重は、籾米で全量代替した孵化後早期飼料を与えた区で大きくなり、油脂含量の多い米であれば、油脂成分の機能性を発揮して、成長を改善する早期飼料として使用できることが明らかとなった。次に実用性を考えて、飼料の保存性を高める手法を確立するために、天然の添加物であるトレハロースを用いて試験を行ったところ、米ぬか油をあらかじめトレハロースと混合して飼料に添加すると、作成後1か月は米ぬか油脂成分の機能性が保持されることを明らかにした。次に、現場での実用的な効果を高めるために、開発した米ぬか油スターター飼料に分岐鎖アミノ酸を添加した飼料を作成したが、大きな添加効果は認められなかった。最後に、次年度の野外試験を進めるために、トレハロースで保存性を高めた米ぬか油スターター飼料を3日間ブロイラーに給与して、その後は対照飼料で飼育したところ、出荷時体重が約150g増加した。以上の結果より、米油機能性成分を応用して、孵化直後から3~7日間給与すると出荷時体重が改善するスターター飼料の開発に成功した。 |
カテゴリ | 機能性 機能性成分 出荷調整 飼料用米 水稲 とうもろこし 鶏 品種 |