鶏における飼料用米の機能性による高品質鶏肉生産技術の開発

課題名 鶏における飼料用米の機能性による高品質鶏肉生産技術の開発
課題番号 2013023607
研究機関名 東北大学 大学院農学研究科
新潟大学自然科学系生命食料科学系列
研究期間 2010-2014
年度 2013
摘要 飼料米給与による食肉品質への影響を検討した。前年度の検討において分析型官能評価から、長期給与においてうま味やコク等の付与が示された。短期給与では、飼料米給与でうま味やコクが若干低かったが、それは熟成を経ることで改善された。またすっきり感が付与されており、好ましい呈味であると評価された。これらの特徴に寄与する要因を検討することで、飼料米給与鶏肉の特徴を明確にするため、熟成時の鶏肉に対して、各種成分を検討した。方法として、21日齢からの21日間給与と、35日齢からの10日間給与の2つの給与試験を実施し、それぞれについて、試験終了時に食肉試料を得た。熟成は、4℃で0、 24、 96及び114時間の4条件を設定し、呈味成分(核酸関連物質、有機酸、遊離アミノ酸ほか)等を評価した。有機酸の検討においては、うま味と酸味を呈するコハク酸が長期給与(21日)の玄米及び籾で増加した(熟成96時間)。また熟成中の成分変化が顕著であるとされる核酸関連物質の検討において、短期間給与(10日)ではトウモロコシ、玄米、籾米給与による差は見られなかったが、長期給与においては、熟成48時間以降にトウモロコシ給与で減少したものに対し、飼料米は減少の程度が少ない傾向が示された。熟成96時間において玄米が低い傾向が示されたが、この値を鶏肉の呈味の主要成分で相乗効果を示すイノシン酸とグルタミン酸バランスの点で見ると、玄米区はグルタミン酸の占める割合が増加することから相乗効果の点では高い可能性が示された。一方、熟成0時間でのメタボローム解析による他成分の検討では、コクへの関与が報告されたグルタチオンが多い可能性が示された。これは今後、熟成後の挙動を含めて検討する必要がある。以上をまとめると、呈味性遊離アミノ酸の変化と合わせ、有機酸、核酸関連物質及びペプチドの一部が飼料米給与時の呈味の特徴に影響していた可能性を明らかにした。
カテゴリ 機能性 飼料用米 とうもろこし メタボローム解析

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