(ウ)水産業の生産基盤の整備、維持、管理並びに防災技術の開発

課題名 (ウ)水産業の生産基盤の整備、維持、管理並びに防災技術の開発
課題番号 2014025691
研究機関名 水産総合研究センター
研究分担 中山哲嚴
桑原久実
佐伯公康
吉村拓
大村智宏
八木宏
金田拓也
中山哲嚴
川俣茂
田丸修
南部亮元
協力分担関係 財団法人漁港漁場漁村技術研究所 
株式会社エコー
研究期間 2011-2015
年度 2014
摘要 (ウ)平成25 年度までに開発した波力及び地震力の算定にかかる防波堤及び係留施設の設計手法の現地適応性を検証し、設計の合理性を図った。防波堤では、波力算定式を種々の条件下(消波ブロックの有無、波向の変化)に適用できるように水理模型実験に基づき改良し、被災防波堤への適用、各条件下での現行設計法との比較を行い、その妥当性を検証した。係留施設では、漁港特有の小規模岸壁を対象として、地震動特性(スペクトル)、施設の耐震性能(設計震度)、構造物変形量の関係を数式に整理し、妥当性を複数事例にて検証した。津波に対する構造安定についても実験的に検討した。平成25 年度までの結果を踏まえ、表面P波(衝撃弾性波)による漁港施設等の老朽化診断手法について、現地調査、室内試験を実施し、コンクリート構造施設の圧縮強度と表面P 波速度の関係から同速度の基準値(これ以下であれば劣化深刻)を定めた。ひび割れ診断を含め、コンクリート構造施設の簡易機能診断手法を開発し、維持管理手法に組み込むとともに同手法の改良を行った。漁港での衛生管理における課題を整理し、生菌数を推定する定量的な衛生管理モデルを現地調査結果等に基づき開発した。同モデルを銚子漁港での底びき網漁業に適用し、改善策を提案した。流動環境下において、粒子マーカーを卵や稚魚にみたてて追跡できる数値モデルを改良し、播磨灘におけるマダイの卵や稚仔魚の空間分布推定を行った。さらに、鹿島灘のチョウセンハマグリ幼生に同モデルを適用し、環境動態モデル(餌料環境)、波浪(稚貝の不安定性)、浮遊幼生分散シミュレーションを組み合わせ、幼生の分散・着底の視点から漁場環境を評価した。アサリ及びマダイの生息空間を制限する要因を抽出し、地理情報システム上でその緩和技術を検討して漁場の創出を支援するモデルを構築した。本モデルを播磨灘のマダイ及び伊勢湾のアサリに適用し、播磨灘では魚礁設置や藻場造成、伊勢湾ではアサリを定位させる砕石覆砂の有効性を提示した。漁港構造物にかかる波力、津波外力、地震力の算定精度を実験・数値計算等から高度化した成果、施設の耐震性能評価方法、簡易な老朽化診断法に関する成果が、平成27 年に水産庁が公表予定の設計指針「漁港・漁場の施設の設計参考図書(仮称)」や「水産基盤施設ストックマネジメントのためのガイドライン(案)」改訂に貢献した。本研究課題の成果は、漁港漁場施設の合理的設計、津波に対する防災強化、漁港施設の老朽化判定や維持管理手法、漁港での水産物の衛生管理及び漁場整備(水産環境整備事業)への活用が期待される。
カテゴリ 診断技術 ストック

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