業務用野菜・畑作物を核とした大規模畑輪作生産システムの確立

課題名 業務用野菜・畑作物を核とした大規模畑輪作生産システムの確立
課題番号 2014025515
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 辻博之
協力分担関係 Syngenta社
SESVanderHave社
ホクレン
北糖
日甜
道総研
十勝農業改良普及センター
帯広市
JA鹿追町
研究期間 2011-2015
年度 2014
摘要 バレイショソイルコンディショニング栽培体系に関しては、
a) 全粒種いもに適した種いも生産技術として、開発したジベレリン浸漬処理技術よりも省力的な施設貯蔵時の噴霧処理技術の開発に着手し、浸漬処理と同等の小粒化を認めた。
b) 広畝多条栽培では、市販品のポテトプランターに平成25年度特許出願した千鳥植え(従来の2畦分の広幅畝に、バレイショを4条千鳥に植えつける)装置を装着するとともに、ロータリヒーラーの爪の配置を改良して、これらによる千鳥植え早期培土技術を示した。
葉根菜類の省力生産技術体系の開発に関しては、
a) 直播タマネギでは、リン酸肥沃度が低い圃場における堆肥のリン酸肥効率は100%以上となること、リン酸肥効率を考慮した堆肥利用と株直下へのリン酸施用により30%のリン酸減肥(慣行30kgP2O5/10a)の可能性を明らかにした。また、種子直下への局所施肥による生育促進効果は、昨年に引き続き現地試験で確認した。
b) テンサイでは、「北海101号」の平成27年度の普及開始に向けて、抽苔回避策について指導を担う実需者が周知すべき育苗時の温度管理等の注意事項を整理して提示した。
c) 西部萎黄病ウイルス(BWYV)の北海道内由来5分離株について、約5.5kbの部分塩基配列を決定し、分離株間の相同性を明らかにした。テンサイ西部萎黄病の発生要因に関しては、感染経路の可能性が考えられる野外で採集したホウレンソウから同ウイルスを検出し、虫媒接種によるアブラナ科への感染も確認した。BWYV感染株からの2次感染リスクは接種後3日以降に顕在化することを明らかにした。
寒地の大規模畑・野菜輪作体系の確立に関しては、
a) バレイショソイルコンディショニングの2畦収穫作業について、1日当たりの収穫面積が約2.6haとなり、作業の内訳から圃場の長さ(作業長)による補正等の基本データが得られ、作業委託料金(生産者に係る機械コスト、人件費)の試算に着手した。
b) 直播タマネギの播種条下へのリン酸局所施肥の作業精度は、播種同時施肥機の運転速度を1m/sec以下とすることにより実用的なレベルに安定することを確認した。
c) タマネギ直播栽培において局所施肥を行うことによる機械費の増加は10a当たり1千円程度と試算したが(年に4日稼動)、これに対して、局所施肥による増収効果が10a当たり約500kgであり、収量当たりの生産コスト低減を期待できる結果を得た。直播栽培のさらなる省力化には除草時間の削減が必要と考えられ、その元となる除草体系の骨子を策定した。
d) テンサイ直播に関わる形質として出芽の安定と初期生育促進法を検討し、カルシウムプライミング処理は子葉長、乾物重及び抗酸化酵素活性を高める傾向があり、出芽を促進することを明らかにした。
e) テンサイ直播栽培のコスト低減に関して、10a当たり9,000本以上の密植とすることにより多収となることを明らかにし、さらに現地試験において、従来の糖分収量0.9t/10a前後の収量よりも約2割多くなることを実証した。
f) キャベツ機械収穫において新規オペレータの作業能率の向上、選別作業中の導線確保などが作業性改善のポイントであることを明らかにした。また、オペレータの機械操作を支援するセンサ類を試作し、作業能率や作業精度向上を可能とした。
カテゴリ 病害虫 あぶらな 萎黄病 育苗 温度管理 寒地 キャベツ コスト 栽培体系 直播栽培 省力化 除草 水田 施肥 たまねぎ 低コスト てんさい 播種 ばれいしょ 品種 ほうれんそう 輪作 輪作体系

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