課題名 | 乳牛の泌乳曲線平準化を核とする省力的な群管理技術の開発 |
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課題番号 | 2014025541 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
中村正斗 |
協力分担関係 |
家畜改良事業団 家畜改良センター新冠牧場 雪印種苗 北海道酪農検定検査協会 十勝管内農協 |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2014 |
摘要 | 泌乳曲線を平準化するための牛群改良手法に開発に関しては、後代検定候補種雄牛生産のための後代検定一次選抜法(P40法)を用い、平成22年に後代検定に参加した44頭の候補種雄牛について、将来、総合指数上位40位に含まれる確率を予測した。ゲノミック評価値の信頼度向上が期待されることから、信頼度が大きく異なる遺伝評価値(従来法とゲノミック評価値)が混在する場合、P40法は有効であることを明らかにした。 泌乳期の栄養生理指標に関しては、泌乳形質と乳期の進行に伴う内分泌系の変化を明らかにした。すなわち泌乳持続性(LP)に関する重回帰分析で、インスリン(分娩後60日)とIGF-I(分娩後10日)の2変数が有意であり(R2=0.1891)、LPが良い乳牛は泌乳前期のインスリン濃度が低い傾向にあった(R2=0.1704)。泌乳ピーク日とグレリン濃度(分娩後60日)とは負の相関(R2=0.1564)、305日乳量と分娩後10日のグルカゴン濃度とは正の相関(R2=0.0943)を認めた。 省力化牛群管理技術に関しては、 a) LP値90の牛(一乳期TMR1種給与)を初産次~4産次泌乳期飼養した時、同86の牛(乳期別TMR2種給与)を同期飼養した時に比べて、経産牛1頭あたりの乳代から飼料費を控除した年換算収支額が9,000円強の増益を示した。 b) LP値90の牛の同86の牛に対する飼料費、乳牛償却費、獣医師料+医薬品、家族労働費、生乳価格、副産物(子牛価)の変動費目の増減率を農水省H24牛乳生産費統計値(北海道成畜100頭以上)に代入すると、LP値90の牛は同86の牛よりも子牛販売費の損益を吸収し、所得増と増益が見込まれることを明らかにした。 |
カテゴリ | 育種 管理技術 飼育技術 省力化 乳牛 繁殖性改善 |