課題名 | 多様な農業情報の効率的収集技術及び統合利用技術の開発 |
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課題番号 | 2014025572 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
吉田智一 |
協力分担関係 |
東京大学 富山県農林水産総合技術センター農業研究所 信州大学 国立情報学研究所 (独)情報通信研究機構 (株)日立ソリューションズ 宮城農園研 (株)富士通総研 九州大学 農業ナビゲーション研究所 |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2014 |
摘要 | 作業進捗、作物生育、生産環境データの収集・可視化技術開発に関しては、 a) 開発したオープン・フィールドサーバ及びカメラモジュールを複数の実証試験地に設置して長期運用試験を行い改良・評価するとともに、普及に向け技術情報を整理し公開に備えた。また、移動作業型フィールドサーバを提案し、その有効性や実現可能性を評価した。 b) 作物モデル計算システム構築のための開発環境整備の一環として、気象データ取得機能を改良し、「1kmメッシュ農業気象データ」に対応した。この気象データを東北地方向け水稲生育モデルや宮城県のコムギ生育モデルに適用した。さらに応用システムの一つであるタイ東北部における水稲とキャッサバの二毛作生育シミュレーションシステムを検証・改良した。 c) 可視化に関しては、RECCA(気候変動)農業生産最適化支援システムの利用者インタフェースを改良した。また、プライバシー保護に関しては公開キー式の暗号化による保護を取り入れるためのサブシステムを実装した。 d) 「収穫作業記録作成ツール」で蓄積したデータを共通データ交換形式の一つであるFIX-pms形式に変換可能なソフトを開発した。また、作業計画・管理支援システム(PMS)によるダイズ圃場での雑草防除作業適期を推定するモデルを作成した。 e) MetXML API仕様に準拠したPMS環境計測データの配信サービス(PeDS)を試作し、FIX-pms形式と合わせてPMS上でデータ交換・表示・管理動作を確認した。また、現地実証ニーズを踏まえ、環境計測データ(水田水位、水稲葉色など)の効率的収集機材を試作した。 高度生産管理システム開発に関しては、 a) 「作業ノウハウ体系化ツール」の実運用に向け情報セキュリティ面の改良を行い、これに農業技術体系データベースを対応させるとともにJSON応答形式のAPI(アプリケーションプログラミングインターフェース)を実装した。さらに、これらのAPIに対応した改良システムを利用する統合的農業経営分析システムのプロトタイプを試作した。 b) 実証協力農家のGPSロガーを新機種に更新し、従来機種と同等の精度でGPS作業軌跡から該当圃場での作業の有無を判定できることを確認した。また、カラー航空写真画像に対する進化的画像処理を用いた圃場形状抽出手法の有効性を検証した。 c) 農作業に伴う経営的な損失の防止を目的とした「農作業リスク評価表」と、それにもとづいて改善活動を支援するリスクアセスメントシステムのプロトタイプを開発した。また、農薬適正使用のためのリスクアセスメントシステムを試作した。 d) 開発した土壌微生物多様性定量技術に基づいて選抜された土壌生物性改善資材並びに投入手法を適用することで、問題農地を7ヶ月の短期間で、土壌微生物性と同時に土壌化学性についても著しく改善できることを明らかにした。 |
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