課題名 |
2奨励品種決定調査 、(2) 麦類奨励品種決定現地調査 |
研究機関名 |
地方独立行政法人北海道立総合研究機構農業研究本部北見農業試験場
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研究分担 |
研究部麦類グループ
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研究期間 |
継 昭和28~継続 |
年度 |
2014 |
摘要 |
a試験目的:育成系統について現地における適応性を検定し、優良品種決定の資とする。、 b試験方法:条播栽培による。春まき小麦は大空町(女満別)および北見市(常呂)、秋まき小麦は清里町、大空町、網走市、北見市、二条大麦は網走市で実施。なお秋まき小麦の網走市、北見市および二条大麦は畑作物の地域適応性検定試験(昭和29年~継続)(212900)による。、 c成績の概要:、(a) 春まき小麦:標準品種「春よ恋」のみの供試。、 (b) 秋まき小麦:「北見89号」は対照品種の「きたほなみ」との、「北見90号」「北海264号」は対照品種の「ゆめちから」との比較で有望度を評価した。、 清里町では、「北見90号」と「北海264号」が1区生育不良のため参考成績とする。「北見89号」は収量差で11%少なかったが、品質は同程度であり、反復差を考慮し再検討(△)。、 大空町では、「北見89号」は収量性は許容できる範囲内だが、耐倒伏性、外観品質・等級が劣るため、評価は打切り(×)。、「北見90号」は子実重、原粒蛋白はほぼ同等だが、外観品質・等級が著しく劣り、遅れ穂による青未熟粒の多発が懸念されるため、評価は打切り(×)。、「北海264号」は農業特性で劣る点はないが、供試種子の出芽率が劣ったため試験精度を鑑み、評価は再検討(△)。、 網走市では、「北見89号」は千粒重が重く、製品歩留まりの向上が期待できるが、子実重が劣り成熟期も遅いため、評価は再検討(△)。、「北見90号」は冬損が少なく、耐倒伏性に優れるが、収量性・原粒蛋白は劣り、遅れ穂の発生がかなり多かったため、評価は打ち切り(×)。、「北海264号」は冬損がやや少なく、収量性は並、千粒重が重く製品歩留まりの向上が期待できる。しかし原粒蛋白が低いため、評価は再検討(△)、 北見市では、コムギ縞萎縮病が発生し、「きたほなみ」の生育に影響を与えた。「北見89号」は縞萎縮病の発生はなく、成熟期は同等、多収で千粒重も重かったため、評価は有望(○)。「北見90号」は縞萎縮病の発生はないが、1区で雪腐褐色小粒菌核病が多発し生育が抑制され遅れ穂がかなり目立った。収量、千粒重、検査等級等が劣ったため評価は打切り(×)。「北海264号」は千粒重、外観品質が優るが、収量性や原粒蛋白の再確認が必要なため、評価は再検討(△)。、(c) 二条大麦:標準品種「りょうふう」と比較して有望度を評価した。網走市では、「札育2号」は、出穂期、成熟期はいずれも標準品種並みであった。稈長、穂長は標準品種並みで、穂数は標準品種より多かった。倒伏程度は標準品種、供試系統ともに「無」であった。収量性では、千粒重は標準対比98%とやや劣ったが、子実重は104%、整粒重も105%とやや優った。不稔率は標準品種との差が+0.6ポイントとやや高かった。容積重、外観及び等級は同等であった。収量性が優り、外観品質、等級は標準品種並で、LOXレスを有していることから◎(有望)とする。累年では、収量面において優位点があり、さらにLOXレスを有していることから◎(有望)とする。
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カテゴリ |
萎縮病
大麦
小麦
品種
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