ブドウ及び核果類等の病害虫薬剤防除法の改善  、3 有効薬剤の検索及び防除法の改善

課題名 ブドウ及び核果類等の病害虫薬剤防除法の改善  、3 有効薬剤の検索及び防除法の改善
研究機関名 山梨県果樹試験場
研究分担 病害虫科
研究期間 継H25~              
年度 2014
摘要 (1) 輸出向けモモ果実におけるモモシンクイガ対策                                                         1)軟X線異物検査装置を用いた被害果の検出、供試果実894果において、果頂部を上向きにして行った検査では、検出率は89.4%であった。果頂部を横向きにして実施した検査結果を併せると、検出率は95.1%に向上した。人工的な空隙を果皮および果肉に作成し、検出能力を調査した。その結果、X線の照射方向に幅2mm、長さ5mm以上の空隙は安定的に検出されが、それ以下では検出のフレが発生し安定した精度にならなかった。、(2) チャノキイロアザミウマに対する有効薬剤の検索                                                        アーデントフロアブル、アーデント水和剤、コルト顆粒水和剤、アドマイヤーフロアブル、コテツフロアブル、モスピラン顆粒水溶剤の計6剤を対象に検定を実施した。遅効性薬剤を評価できる検定手法を試用したが、無処理区の死亡率が高くなった。次年度は調査手法を改良するとともに、現地で果実袋内における被害抑制効果を調査する。                                                        (3) クビアカスカシバの発生予察用ルアーの改良                                                            昨年までの試験で強い誘引力を示した「Z3Z13-18:OH」「Z3Z13-18:Ac」の混合比率を5段階に変化させ、誘殺虫数を調査したところ、「Z3Z13-18:OH」:「Z3Z13-18:Ac」=90:10もしくは75:25のルアーで多数の誘殺が観察された。                                        (4) クビアカスカシバに対するフェロモンの活用                                                        スカシバコンL(設置面積1ha)ならびにクビアカスカシバ専用交信かく乱剤(設置面積4.1ha)による顕著なトラップシャットダウン効果が認められた。クビアカスカシバ専用交信かく乱剤設置地域においては、被害を抑制する効果が示唆された。次年度以降も継続調査を実施する。                  (5) ブドウ白色綿雪症に関する試験                                                            昨年巨峰(山梨市および甲州市)から分離された菌株について、果樹研究所ブドウ、カキ研究部に同定を依頼した結果、コウヤクタケの一種であるCystidiodonita spであった。本年ピオーネ(甲州市)、シャインマスカット(南アルプス市)から分離した菌株についても、現在同定を依頼中。多発圃場(山梨市、品種巨峰)のブドウ樹上では、肉眼で確認できるような子実体は認められなかった。                        (6)モモのアブラムシに対する新規薬剤の実用性                                                     モモのモモアカアブラムシ、カワリコブアブラムシに対して、新規薬剤およびネオニコチノイド系薬剤の効果を調査した。トランスフォームフロアブルは高い効果が認められた。ウララDF、コルト顆粒水和剤は遅効的であった。アドマイヤーフロアブル、モスピラン水溶剤は十分な効果が認められた。                                                                    (7) ブドウオオトリバの発生予察用ルアーの改良                                                  昨年までの試験で強い誘引力を示した「Z5-10:Ac」と「Z7-12:Ac」の混合比率を5段階に変化させ、誘殺虫数を調査したが、誘殺数に明確な差は認められなかった。                                                                (8) ブドウの防除薬剤による果粉溶脱・汚染の比較                                                 巨峰およびシャインマスカットを供試して、大豆大以上の果粒に各種薬剤をハンドスプレーで散布して、汚染と溶脱の程度を調査したところ、コルト顆粒水和剤(3000倍)で実用上問題となる汚染と溶脱が観察された。コルト顆粒水和剤(3000倍)にシリコン系展着剤(ブレイクスルー10000倍)を加用したところ、汚染は軽減されたが溶脱は激しくなった。                                        (9) オオタバコガ幼虫に対する薬剤感受性検定                                                  6~7月にかけて、ブドウの果粒や穂軸の表面をオオタバコガ幼虫が加害するケースが多発した。そこで、3~4齢幼虫(北杜市明野町採集系統)を用いて薬剤感受性検定を行ったところ、フェニックスフロアブル(4000倍)、エクシレルSE(5000倍)は死亡率が高かった。これら2剤と比較するとコテツフロアブルの死亡率は低く、4000倍と水道水(対照)では有意な差は認められなかった。、、
カテゴリ 害虫 かき クビアカスカシバ 品種 フェロモン ぶどう 防除 もも 薬剤 輸出

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