スギ材の品質向上を目指した水分移動機構の精査と黒心材着色抑制方法の検討

課題名 スギ材の品質向上を目指した水分移動機構の精査と黒心材着色抑制方法の検討
研究機関名 兵庫県立農林水産技術総合センター
研究分担 森林林業技術センター木材利用部
研究期間 継H26~29
年度 2014
摘要 目的:スギ樹幹内における辺材から心材への水分移動経路,伐採後の木材内における水分消失(乾燥)過程等を組織・材質学的に精査し,スギ材の乾燥機構を理解し,乾燥技術の向上に資する。また,スギ黒心材の着色過程を組織・材質学的に精査し,着色を抑制する方策等について検討する。、成果:、1 辺材・移行材・心材を含む放射方向を長軸とした気乾木部ブロック(L20×T20×R60mm)を作製し,辺材側あるいは心材側を蒸留水あるいは酸性フクシン水溶液と接触させ,重量変化(吸水状況)や染色状況を測定,観察。、・辺材・移行材・心材を含む気乾木部ブロック(L20×T20×R60mm)を放射方向に22分割。スキャナ上に木表側を上面として試片を整列。各試片の中央付近に酸性フクシン水溶液を数日間隔で滴下。木裏面に染色が現れるか否かを観察。、・軟X線像観察時にスギ心材外層部で局所的に高輝度部位が認められた原因について,実体顕微鏡,生物顕微鏡,走査電子顕微鏡を駆使し,放射柔細胞中あるいは軸方向柔細胞中に堆積している琥珀色の物質が軟X線を吸収した結果であると特定。、2 樹幹内における辺材から心材への軸方向水分移動経路を探索するうえで重要となる「樹幹内辺材・白線帯・心材の三次元的な年輪・水分分布」について,2013年1月伐採木3本の年輪解析を実施。、3 H26/7/14製材(平角材)の重量は4~5ヶ月でほぼ収束。7/14から12/15までの5ヶ月間で減少した水分重量(29.5±12.5kg,N=8)のうち,製材後17日目で55.1±9.0%,37日目で70.7±7.9%,64日目で87.4±5.9%の水分が減少。収束(12/15)から4/14までの4ヶ月間における含水率低下(換算値)は0.5±0.6%(N=7,黒心材1体を除く),8.0%(N=1,黒心材)。、4 黒心材は大気への露出後急激に黒色化する一方,天然乾燥の経過とともに赤心材・黒心材・辺材いずれも変色が進行する傾向。
カテゴリ 乾燥

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