H 高速育種等による林木の新品種の開発

課題名 H 高速育種等による林木の新品種の開発
課題番号 2015027929
研究機関名 森林総合研究所
研究期間 2011-2015
年度 2015
摘要 目標とする60品種に対して61品種の新品種を開発した。なお、関東育種基本区で選抜された初期成長の優れた第二世代ス ギでは、初めて前方選抜によって品種を開発することができた。また、エリートツリーの開発を推進するため、56箇所の検定林データを収集するとともに、第二世代精英樹候補木をスギ、ヒノキ、カラマツで215系統選抜し、エリートツリーをスギ、ヒノキ、カラマツ 合わせて170系統開発するとともに、第三世代の選抜母集団を育成するための人工交配264組合せの実施、交配種子の採取、及び交配種子のまき付けを行った。さらに、これまで開発してきたエリートツリー等34系統が「特定母樹」に指定され、今後の森林吸収源対策に資する新たな造林種苗の母樹としての役割を担う等、森林・林業行政に貢献した。
林木育種の高速化を図るため、DNA情報と苗木の成長パターン等形質データの集積を進め、これまで集積した両者の情報を統合して有 用形質に関連するマーカーを明らかにし、これらの成果を踏まえてゲノム予測を行い、短期間で選抜する手法を体系化し、優良個体の選抜を試行するとともに、この技術の今後の活用方法も検討した。また、関係機関と連携して、海岸林再生に必要なマツノザイセンチュウ抵抗性クロマツ苗木の大量増殖技術を開発し、実証試験によりその有効性を確認して普及用の技術マニュアルを作成するとともに、耐風性に優れたテリハボクの品種開発に向け、台湾、太平洋共同体事務局(SPC)との共同研究に基づき、テリハボク家系の評価を 進めて初期成長性において明瞭な家系間差が存在することを明らかにし、耐乾燥性に優れたメリアについては、ケニアとの共同研究で、これまでに開発してきたDNAマーカーを用いメリア天然林11集団において明瞭な地理的遺伝変異があることを明らかにした。これら により、東日本大震災の津波により被害を受けた海岸防災林の再生や今後の気候変動適応策における品種開発に貢献することが期待される。
カテゴリ 育種 環境対策 乾燥 新品種 DNAマーカー 抵抗性 品種 品種開発

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