課題名 | (イ)優良形質種苗の作出及び安定生産技術の開発 |
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課題番号 | 2015027946 |
研究機関名 |
水産総合研究センター |
協力分担関係 |
長崎大学 |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2015 |
摘要 | ・ノリで低融点寒天培地を用いた効率的な高水温耐性系統選抜法を開発するとともに、高水温影響の分子マーカーとして 色落ちに関与する遺伝子の有効性を示し、高水温耐性に関与する候補遺伝子を絞り込むなど、高付加価値種苗の開発のための技術を開発した。 ・不妊化処理したヒラメ個体の生殖腺不妊化率等から、紫外線と薬剤を組み合わせた場合の不妊化の有効性を判定した。また、コイゲノム当たりのソウギョ成長ホルモン遺伝子のコピー数を算出する方法の開発とともに、コイとフナ類は自然交雑すること、遺伝子組換えアマゴの特性が後代に受け継がれることを明らかにするなど、不妊化技術等並びに遺伝子組換え水産生物の検出法及び生態系への影響評価手法の開発を行った。 ・ぶり類で日長条件のコントロールにより非産卵期の大量採卵に成功して成熟産卵調節技術を実証し、周年採卵技術を確立するとともに、人工種苗の形態異常低減には種苗飼育水槽内の流速を高めることが効果的であることを解明した。はた類では、親魚飼料の成分調整により受精卵の含有成分を変化させることに成功するなど、受精卵の卵質向上に取り組んだ。 ・タイラギで成熟度評価手法や人工授精法を開発するとともに、種苗生産方法に改良を重ねて190 万個の着底稚貝の生産に成功した。さらに、クルマエビで光環境が交接率に影響しないことや、小規模陸上飼育で継代飼育が可能であること確認するなど、人工種苗の生産安定化に必要な量産技術の開発を行った。 ・ブリ早期人工種苗を活用した製品が出荷されており、ヒラメの連鎖球菌耐性家系を用いた交配種苗も高い評価を得ている。本研究課題の成果により、ゲノム情報に基づく選抜等によって耐病性や環境耐性等を有する優良品種を作出する技術の開発が期待される。 |
カテゴリ | 環境対策 高付加価値 出荷調整 品種 薬剤 |