新規直播技術を核とした安定多収水田輪作技術の開発

課題名 新規直播技術を核とした安定多収水田輪作技術の開発
課題番号 2015027767
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
協力分担関係 福岡県北筑前普及指導センター
福岡県農業総合試験場
佐藤商会
熊本大
佐賀県農業試験研究センター
上峰町(佐 賀県)
佐賀県三神改良普及センター
協友アグリ(株)
福岡県 筑後農林事務所
宮崎県
研究期間 2011-2015
年度 2015
摘要 汎用利用可能な表層散播機や、新規苗立ち促進素材等を用いた水稲直播栽培技術に関しては、
a) 冬作と夏作の間の短い作付け切り替え期間に振動ローラによる鎮圧工程を組み込むことで、乾田直播水稲の漏水問題を回避できる ことを示した。また、鎮圧作業に適する土壌水分の簡易判定技術を提示し、作業工程をマニュアル化した。
b) 慣行栽培したダイズ「フクユタカ」において、FOEASを活用して降水量の少ない時期に一時的に地下灌漑を行う気象条件に応じた地下水位制御法や常時-35cmに地下水位を制御する方法は、常時排水する方法に比較して莢数が増加することにより約10%増収することを 明らかにした。
c) 表層散播機による水稲乾田直播やムギ播種等を行い、一工程播種(作業能率22分/10a等)による省力性や耐天候性を確認し、共同 研究先の農機メーカーによる改良型の市販化に繋げた。また、ダイズ用密条播機(6条)を新たに試作し、その性能を確認するととも に、ムギ作でも活用できることを確認した。
d) 平成26年度に引き続き、「べんがらモリブデン被覆」を用いても、従来法並みの苗立ちが得られ、収量等においても遜色のないこ とを確認した。また、全国で80haを超える栽培を支援するとともに苗立ちの問題点に関する情報を収集し、全体としては問題が無いところが多いことを確認した。これらの結果を踏まえて、「べんがらモリブデン被覆」による湛水直播のマニュアルを作成した。
e) 現地実証における全作目をあわせた60kg当たり生産費は、表層散播機による乾田直播と、アップカットロータリを活用したダイズ 一工程播種等を組合せた体系で7,963円、べんがらモリブデン湛水直播を基軸とした体系で7,205円となり、指標値とした平成20年産九州統計値に比較して、それぞれ27%及び34%の低減であった。水稲のみの生産費は指標値に比較してそれぞれ53%及び61%低減しており、目標としたコスト半減を達成するには、ムギ類・ダイズの単収のより一層の向上が必要であることを明らかにした。
合理的な資材の投入による土壌管理技術及び雑草管理技術に関しては、
九州地域において、
a) 除草剤抵抗性スズメノテッポウ対策に開発した総合防除技術を全面的に導入した農家圃場と周辺の未導入農家圃場の残草状況を調 査し、導入圃場で安定的な防除効果が得られていることを確認した。
b) 近年ムギ作で問題となっている広葉雑草に対しては、抵抗性スズメノテッポウ対策に有効なプロスルホカルブ剤の効果が低いこと を確認し、本剤の連用が問題広葉雑草の繁茂の一要因であることを明らかにした。
カテゴリ 病害虫 FOEAS 乾田直播 管理技術 コスト 雑草 直播栽培 市販化 除草剤 水田 水稲 総合防除技術 大豆 抵抗性 低コスト 土壌管理技術 播種 防除 輪作

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