成熟期の異なる良食味のカンキツ品種の育成と省力生産技術の開発

課題名 成熟期の異なる良食味のカンキツ品種の育成と省力生産技術の開発
課題番号 2015027812
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
協力分担関係 大船渡農業改良普及センター
研究期間 2011-2015
年度 2015
摘要 食べやすく、機能性成分を含み、成熟期の異なる良食味のカンキツ品種の育成に関しては、_x000D_
a) 「興津60号」、「興津63号」及び「興津67号」、「口之津51号」及び「口之津52号」について特性・地域適応性を解明するため、 全国で試作試験を行い、「興津63号」は普及性がないと判断し、試験を中止した。「口之津52号」は早生で食味、果実外観も良好なことから4カ所の試作地で有望と評価された。_x000D_
b) カンキツの交雑実生集団から、βクリプトキサンチンを4mg/100g以上含有する6個体を選抜した。また、高糖度、無核で、じょうのうが比較的薄く食べやすく、βクリプトキサンチン含量が3.81㎎/100gと高い個体を新たな系統として選抜した。_x000D_
c) カンキツの果実形質のうち、可溶性固形物含量は年次反復を増やすことで、またじょうのうの硬軟については年次反復に加えて1樹当たりの果実数を増やすことで、効率的・効果的に評価できることを明らかにした。_x000D_
d) 86組み合せの交雑を行い、そのうち73組み合せから合計7,550粒の交雑種子を獲得した。また、交雑実生の調査では、12個体を予備選抜した。_x000D_
省力・低コスト生産技術に関しては、_x000D_
a) 加工専用候補品種「かんきつ中間母本農6号」では、引きもぎ収穫によって収穫時間を50%以上、薬剤散布回数を防除暦に比べて60%以上削減し、年間の主要管理作業時間をウンシュウミカンに比べて25%、「不知火」に比べて20%削減できる省力生産技術を開発した。_x000D_
b) 11月の茎中における花成を制御する遺伝子(FT)の発現量と翌春の着花数との間には、地域に関係なく正の相関があること、ATPや糖リン酸などの枝中蓄積量と当年の着果量との間には高い相関があることを明らかにし、FT発現量及び代謝変動の把握・制御により着花を予測・制御できる可能性を示した。_x000D_
c) 早生ウンシュウミカンにおいて、マルチ栽培を行い、灌水により枝内体積含水率を8月には40%を、10月には38%を下回るように管理することで果実のβクリプトキサンチン含量を2~3割高める技術を開発した。_x000D_
d) 「せとか」の果実軟化症は、果実の大きさと果皮色から生産者段階で約77%の精度で判別できること、さらに、非破壊選果機を用 いて推定した果汁の糖含量を加味すると選果場段階で約82%の精度で障害果を判別できることを明らかにした。_x000D_
e) 中生ウンシュウミカンにおいて、開花から生理落果までと果実着色から収穫時までの期間に温度が高いと浮皮が助長され、さらに 前者の期間の気温上昇が2℃以下であれば、ジベレリン(GA)とプロヒドロジャスモン(PDJ)の混用散布により着色は遅れるものの浮皮を抑制できる可能性を示した。_x000D_
カテゴリ 温州みかん 加工 機能性成分 障害果 低コスト 品種 防除 薬剤 良食味 その他のかんきつ

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