課題名 | 多様なニーズに対応する安定多収な茶品種の育成と安定生産技術の開発 |
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課題番号 | 2015027815 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
協力分担関係 |
筑波大学 生物研 静岡県大 岩手県大 カワサキ機工 松元機工 JAかごしま茶業 基生研 茶育成系統評価試験参画場所 各県公設農業研究所 |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2015 |
摘要 | 病虫害複合抵抗性や多様な香味を持つ安定多収チャ品種の育成に関しては、_x000D_ a) 病虫害複合抵抗性を有する安定多収品種の育成とその普及に関しては、平成26年度に目標達成済み。_x000D_ b) 香味等に特徴ある系統の育成に関しては、地域適応性検定試験において、「金谷33号」は品質が優れ、クワシロカイガラムシ抵抗 性であることから評価が高く、品種候補とした。_x000D_ c) 滋味と色沢に優れ、さらに被覆適性及び粉末茶としての加工適性を有する「枕崎32号」を品種登録出願することを決定した。また 、香気に特徴を有する「野茶研04号」については、地域適応性や加工適性の評価を行い、ジャスミン様の香気を確認した。_x000D_ タンニン類の新しい機能性成分を多く含む系統の開発に関しては、_x000D_ a) ガロイル-ストリクチニン(G-ストリクチニン)高含有の「枕系56-01」について、鹿児島県の徳之島で現地試験(5a)を開始し、 枕崎と個体の初期生育に差は見られないこと、新芽内のG-ストリクチニン含量は一番茶よりも二番茶で高いことを明らかにした。_x000D_ b) アントシアニン高含有品種「サンルージュ」のアントシアニン含量は、新芽の熟度が進むほど低下すること、一番茶よりも二番茶 で高いこと、枕崎よりも徳之島の方が高い傾向があることを明らかにした。_x000D_ 省力で低コストな乗用機械化一貫作業体系の開発に関しては、_x000D_ a) 散布量調整を、(1)資材投入、(2) 繰出し量計測、(3) 設定値計算、(4) 設定値入力の4ステップ、10分程度の操作で完了できるよ うに改良し、大幅に簡略化した。さらに、目標散布量に対して硫安、苦土石灰は3%、菜種油かすは6%の誤差での散布を可能とした。_x000D_ b) 試作機を用いた樹冠下広幅施肥による減肥栽培試験において、一番茶の生葉収量に減肥の影響はなく、一番茶製茶品質、茶葉中の 窒素含量からみた年間窒素施用量の適切な削減率は20%、肥料費の削減額は年0.9万円/10aであることを明らかにした。_x000D_ c) 乗用精密肥料散布機を活用して施肥耕うん同時作業を行う主要作業別・旬別作業時間モデルを構築し、歩行型の施肥・中耕作業に 比べ作業時間を9%(年142時間/5ha)削減できることを明らかにした。_x000D_ d) 経営面積を5ha、機械耐用年数を7年とした場合、乗用精密肥料散布機の導入により労賃(7年で196万円)と肥料費(7年で315万円 )を削減できることから、機械の導入・運用費用を7年間で511万円よりも低くできれば、低コスト化が可能となることを明らかにした。_x000D_ _x000D_ このほか、_x000D_ a) 重要病害である赤焼病については、マシン油乳剤散布で発生が助長されることを利用した簡易な抵抗性検定法を確立し、160品種・系統について抵抗性の程度を明らかにした。_x000D_ b) マシン油乳剤散布による赤焼病の発生助長を回避してチャトゲコナジラミを防除するためには、赤焼病防除剤(水酸化第二銅水和 剤又は塩基性硫酸銅水和剤)散布の3~7日後にチャトゲコナジラミ防除剤のマシン油乳剤を散布する方法が有効であることを明らかにした。_x000D_ c) 客観的に摘採適期を判定するための指標として、チャ新芽中の成分含有量(中性デタージェント繊維含有量19%、含水率80%)が 利用できることを明らかにした。_x000D_ d) 輸出に対応できる日本茶生産体系の実証研究を行い、輸出対象国の残留農薬基準への適合性を確認するとともに、新型萎凋機で製 造する新香味釜炒り茶等に適した品種を選定した。_x000D_ |
カテゴリ | 病害虫 加工適性 機械化 機能性成分 経営管理 施肥 茶 抵抗性 抵抗性検定 低コスト 農薬 肥料散布 品種 ぶどう 防除 輸出 |