有機農業の成立条件の科学的解明と栽培技術の体系化

課題名 有機農業の成立条件の科学的解明と栽培技術の体系化
課題番号 2015027830
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
協力分担関係 福島県
島根県
新潟県
岐阜県
弘前大学生命学部生物資源学科
鹿児島県農業開発総合センター
片倉コープアグリ株式会社
農環研
農工大
山形大
研究期間 2011-2015
年度 2015
摘要 水田作、畑作における有機輪作モデル体系の構築に関しては、
a) 機械除草技術を中心とした「水稲有機栽培技術マニュアル(暫定版)」に高能率水田用除草装置の特徴や操作法及び高精度水田用 除草機やチェーン除草機を利用した現地実証試験における栽培管理法や生産コスト等に関する加筆・修正を行い、これを完成させるとともに公表した。
b) 有機リンゴ栽培農家のK園で実施されている結実早期の袋掛やマシン油類似物(具体的には食用油と石けん水の混和液)の発芽前散布が、K園における病害虫発生抑制要因の一翼を担っている可能性のあることを示した。
c) カラシナ等アブラナ科植物の鋤き込みと土壌還元消毒を組み合わせたバイオフューミゲーションによるホウレンソウ萎凋病防除技 術のマニュアルを改訂した。
有機農業の生産技術体系の構築に関しては、
東北地域の水稲作では、
a) 乗用除草機に診断追肥又は反転畝立て耕を組み合わせた「寒冷地水稲有機栽培の手引き(暫定版)」を、東北日本海側の現地実証 試験における有機物の施用効果、収量及び生産コスト等の掲載により改訂した。
南九州地域の畑輪作では、
a) トンネルマルチ二重被覆育苗法により、育苗施設を使用しなくとも「ムラサキマサリ」、「コガネセンガン」、「べにはるか」の3品種について4月中に有機サツマイモ苗を供給できるとともに、苗床の雑草の発生が顕著に抑制できることを確認した。
b) ラッキョウ、ホウレンソウ及びサツマイモの作付間に線虫抑制性の緑肥を導入した体系では、輪作体系を通じてネコブセンチュウ 線虫密度が制御され、土壌養分等も安定して推移することを確認した。本体系の概要を示した技術資料を提示した。
有機農業の持続性評価手法の開発に関しては、収量と面積当たり環境影響のトレード・オフを考慮したLCAを実施するため、面積と生 産物の両視点を組み入れた評価手法を開発し、有機輪作体系と慣行輪作体系がどのように比較評価できるかを示した。
このほか、
a) 関東地域のダイズ有機栽培では晩生品種を選択し、慣行よりやや遅い7月初~中旬に播種する栽培体系により虫害等が抑制されて収量性が高まることを明らかにした。
カテゴリ 病害虫 有機栽培 有機農業 あぶらな 育苗 害虫 からしな かんしょ コスト 栽培技術 栽培体系 雑草 除草 除草機 水田 播種 品種 防除 ほうれんそう らっきょう りんご 輪作 輪作体系

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