農用地の生産機能の強化技術及び保全管理技術の開発

課題名 農用地の生産機能の強化技術及び保全管理技術の開発
課題番号 2015027881
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
協力分担関係 福井県坂井農林総合事務所
九頭竜川下流農業水利事業所
三重大学
北海道大学
道総研
岩手大学
那須町共同利用模範牧場
大笹牧場
栃木県畜産酪農研究センター
研究期間 2011-2015
年度 2015
摘要 農地からの環境負荷削減技術及び農地の排水性向上技術に関しては、
a) 地下水位制御による硝酸態窒素削減技術は、亀裂を通じた排水が卓越するような低平地の重粘土質転換畑に適用できること、また 、地下水位制御はサイフォンより立ち上げ管のほうが容易かつ確実に行えることを明らかにした。
b) 三里浜砂丘地での実証試験の結果、及び原材料や炭化条件の異なる炭化物の理化学性を整理するとともに、これまでの研究成果を もとに保水力向上のための炭化物の土壌混入技術を取りまとめた。
c) 整備を主導する担い手農業経営が地域内の大半の農地集積を行うことで、営農計画に基づく作付けの団地化とほ場への適切な地下 水位制御システム整備が可能となり、整備効果が向上することを明らかにした。
d) ほ場整備と担い手農業経営の組織化を同時に一つのパッケージとして実施することが、高機能型基盤整備を促進するために有効な 土地利用調整条件となることを明らかにした。
耕作放棄地を草地として有効利用する技術に関しては、
a) 耕作放棄地の植生調査等により、冬季の牧養力は103.1(頭・日/ha)であることを明らかにした。また、棚田法面への人工牛道(幅30~40cm)の導入により、法面を保全しつつ放牧延長が可能な法面放牧技術を開発した。
b) 電気牧柵用の太陽光発電システムに直流揚水ポンプを組み合わせた新たな家畜飲水自動供給システムを開発・普及した。家畜飲水 自動供給システムは、平成27年農林水産研究成果10大トピックスに選定された。
c) 採草地の炭素収支及び温室効果ガス収支を改善する管理技術、放牧地の草量と生産量を予測・管理するプロトタイプモデル、菌根 菌の生物機能を利用した生産性向上技術などの成果をリーフレットにまとめ、行政部局に情報を提供した。このほか、日本国温室効果ガスインベントリに、放牧に関する排出係数の情報を提供した。また、草地の炭素貯留に関する一連の業績に対して学位が授与された。
耕作放棄地再生手法に関しては、
a) 耕作放棄地をGIS技術活用による「見える化」する技術を開発し、これを契機に問題意識を共有しワークショップ開催等により地域で話し合うことで、地域住民のイニシアティブを引き出し、耕作放棄地解消に向けた計画策定手法を提案した。
b) 多様な人材の参加を促進するための手法として、地域コミュニティが生産者を支援する産消連携型のモデルの導入や、障がい者や 高齢者を含めた新たな人材の参加を容易にするための農地活用と農作業の技術支援等の一連の技術を現地実証に基づき提案した。
c) 農地及び地域資源を活用するための基盤技術として、現地調査に基づいて耕作放棄地の活用につながる刈り敷技術の有効性と、集 落等コミュニティ単位での生産規模拡大と多角化を促進・阻害する要因を明らかにした。
カテゴリ 管理技術 技術支援 規模拡大 経営管理 排水性 放牧技術

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