課題名 |
西日本のモモ生産安定のための果肉障害対策技術の開発 |
研究機関名 |
岡山県農林水産総合センター農業研究所
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研究分担 |
果樹研究室
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研究期間 |
完H25~27 |
年度 |
2015 |
摘要 |
1.機能性果実袋による温度制御技術の開発、試験開始当初、機能性果実袋には通気性が劣るという問題があったが、塗料及びドット印刷などの塗布法の改善によって、慣行袋の7~8割前後まで改善された。、2.透湿性マルチを利用した水分制御技術の開発、樹冠下4m四方に満開40日後に透湿性防水マルチを敷設した場合の水分管理の目安について検討した。その結果、マルチ外周の土壌水分をpF 2.2以下に維持するよう灌水を行うと過度な水分ストレスにならないことが明らかとなった。、3.果肉障害軽減技術の実証及び普及、平成25~27年度まで、各年度で最も有望であると思われた仕様の機能性果実袋と部分マルチの敷設とを組み合わせて、倉敷市玉島において「清水白桃」8樹を供試して、3年間の実証試験を行った。その結果、慣行袋でマルチの敷設がない処理と比べて、平成25年度では水浸状果肉褐変症の発生率、平成26、27年度では、赤肉症の発生率が有意に低く、果肉障害の抑制効果が認められた。、4.エテホン処理及び摘果法の検討、エスレル10の4,000倍液(エテホン25ppm)の立木散布(収穫前33~23日)では、いずれの年でも、2~3日程度、熟期促進させる効果が認められた。果肉障害に対しては、赤肉症、水浸状果肉褐変症の発生が有意に低下する場合もあり、熟期の前進が果肉障害の抑制に有効であると思われた。摘果法では平成26年度に「清水白桃」を供試して、開花の遅い結果枝基部に優先して着果させる処理を行ったところ、慣行の着果より糖度が高く、赤肉症の発生が明らかに少なかった。このため、結果枝基部の優先着果により果肉障害が抑制される可能性が示唆された。、5.技術対策マニュアルの作成、障害発生軽減技術の開発として、岡山県が中心に取り組んだ機能性果実袋の被袋、部分マルチの敷設と岡山大学が中心となって取り組んだ障害果実の非破壊評価法が「モモ果肉障害対策技術マニュアル」としてまとめられ、平成28年2月に発行された。、
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カテゴリ |
果肉障害
機能性
障害果
評価法
もも
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