課題名 | 大型製材工場に対応した原木の供給と皆伐後の更新推進に関する研究 |
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研究機関名 |
高知県立森林技術センター |
研究分担 |
森 林 経営課 |
研究期間 | 継H26~28 |
年度 | 2015 |
摘要 | 目的:計画的な原木供給のためには、皆伐による供給可能量の把握や皆伐も考慮した集約化が必要であるとともに皆伐後の再造林が必要であるが、近年の低迷した木材価格やニホンジカの生息範囲の広がり等から、低コスト再造林が可能な区域やシカ被害リスクの少ない区域を明らかにして集中的に施策を展開することが重要である。本研究では、GISを活用して皆伐エリアやシカ被害リスクが少なく低コスト再造林が可能エリアを明らかにするとともに、コンテナ苗を低価格で供給する手法の開発と徒長の軽減方法やコンテナ苗の植栽可能な時期を明らかにすることにより原木の増産と再造林の促進に寄与する。、成果:①枝条による被覆等の乾燥防止策をとればスギ同様にヒノキでも植栽地で夏期・秋期に1カ月程度は保管できることが示された、②秋期植栽木では、植栽後から翌春まではほとんど樹高成長がみられなかったが、直径成長がみられ、春から秋までの成長期では樹高、地際直径とも旺盛な成長がみられた。、春期植栽では、植栽時の樹高・地際直径がほぼ同じである300ccコンテナ苗と裸苗の成長は同程度であった。150ccでは樹高が約80%増、直径が約90%増で成長が著しかった。形状比は150ccでは低下する傾向がみられたが、300ccコンテナ苗および裸苗ではいずれも上昇した。、③シカ密度とイネ科植物植被率との関係では、標高の増加に伴い冬期から早春にかけて常緑性の下層植生が減少し、高標高域のイネ科植物はシカ密度の増加に伴いデンプンが貯蔵された地下茎や越冬芽を採食される危険性が高くなるため植被率への影響がより顕著であると推測される。また、平均健全度とシカ密度との関係では、健全度の低下に伴いシカ密度が有意に増加した。、④地位級、勾配、道路からの距離、広葉樹の面積率などの因子を用いて点数化し、点数の高い場所を皆伐・再造林の適地、低い場所を不適地として色分けした、「皆伐・再造林適地マップ」を作製した。 |
カテゴリ | 乾燥 シカ 低コスト |