課題名 | 食品の高品質・健全性確保のための分析・計測・評価技術の開発 |
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課題番号 | 2019030600 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
協力分担関係 |
民間(15)(のべ数) 社団・財団法人等(2) 公設試験機関(2) 独法・国研等(3) 大学(11) |
研究期間 | 2016-2020 |
年度 | 2019 |
摘要 | 市販の小型臭覚センサーから食品の香り測定に適した3 種を選択し、きのこ、チーズ、リンゴについて、香りの種類あるいは強度を判別できることを確認した。食品の香りを安定的に測定する方法を考案し、特許出願した。食品の「香りの見える化」につながり、香りによるマーケティングや商品開発での活用が期待される。 NMR メタボロミクスにより、大気中の二酸化炭素濃度の上昇が米の収量・品質に影響を及ぼす可能性のある因子として、イネ植物体中における糖類及びアミノ酸の濃度変化を見出したのに加え、これまでに実施した農産物のメタボローム解析を基に、栽培計画の立案からメタボロミクス試料の調製までの各段階における注意事項を明らかにし、5つの項目に分けてチェック事項をリスト化した。栽培現場と分析現場の間のスムーズな連携が可能になり、精度の高いメタボローム解析が行えるようになる。 米ぬかに含まれるオリザノールは、180 ℃で100 分加熱後も78 %が残存しており、耐熱性を有していることを明らかにした。また、野菜中の脂溶性機能成分であるカロテノイドは、新規乳化剤存在下で消化(可溶化)が促進されることを試験管内消化試験で明らかにした。 トマト果実破砕物及びトマト加工品に含まれるリコピン量を希釈せずに迅速に定量できる方法を開発し、市販の測定装置に実装された。リコピン高含有トマトやトマト加工品は機能性表示食品として届出されており、これらの成分含量のモニタリング等に本成果の活用が期待される。 このほか、生食用大玉トマトのおいしさに関連する品質特性を表す要素を抽出、整理し、官能評価法を設計した。また官能評価に供した同じトマト試料の分光スペクトルを測定し、19の官能評価項目のうち、ジューシー感やピリピリ感等、7 項目について相関係数0.7 以上で分光スペクトルによる推定が可能であり、官能評価と分光スペクトルデータとを関連付けることができた。携帯型分光器の使用により、流通現場等への実装も期待される。 |
カテゴリ | 加工 機能性 トマト 評価法 メタボローム解析 モニタリング りんご |