課題名 | 12環境に優しい農作物生産技術の開発 (4)ももを加害するクビアカツヤカミキリの防除技術の確立 |
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研究機関名 |
栃木県農業試験場 |
研究分担 |
病理昆虫研究室 |
研究期間 | 継H30~ R3 |
年度 | 2019 |
摘要 | 目的:クビアカツヤカミキリの発生生態の解明と、それに基づく有効な防除技術を開発する。 成果:発生園地でのクビアカツヤカミキリ捕獲数のピークは6月28日で昨年より3日遅かった。本害虫に対する合成フェロモン・糖酢液の複合トラップへの総誘殺数は、126頭(雄52頭、雌74頭)であった。幼虫の樹幹内動態については、5月には、木部に穿孔した老齢幼虫は認められたが蛹室作成が完了した個体は認められなかった。6月24日に初めて蛹室作成が完了した個体が認められ、以降8月にかけて蛹室作成完了個体の割合が増加した。これらのことから蛹室形成前の幼虫を対象とした防除は、6月以前の実施が有効であると考えられた。春以降の幼虫の動態・蛹化については、蛹化は5月17日から認められ、5月31日時点では、全ての幼虫の蛹化が確認された。その後の成虫の羽化は6月7日以降から認められ、6月21日の時点で全ての個体の羽化が完了した。もも樹幹への炭酸カルシウム剤塗布による産卵抑制効果については、本剤を処理することにより成虫の定位抑制、産卵に好適な樹皮のすき間を埋めることによる産卵抑制効果が認められた。生産現場における本害虫の簡易同定法開発のため、PCRプライマー、LAMPプライマーをそれぞれ設計、その有効性を明らかにした。 |
カテゴリ | 害虫 フェロモン 防除 もも |