課題名 |
高品質・高付加価値農作物の育成
~pH と生育温度による花壇用花きの生育障害症状の解明~ |
研究機関名 |
東京都農林総合研究センター
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研究分担 |
園芸技術科
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研究期間 |
継R1-4 |
年度 |
2019 |
摘要 |
近年、生産費削減による鉢用土の改変や異常気象の影響で、葉が黄化・枯死、あるいは生育が停滞する生育障害が増えている。症状から判断して各種栄養成分のバランスや環境要因、特に極度な低温や高温遭遇が原因として考えられるが、花き分野で栄養や環境に起因する障害に関する研究例が少なく、診断技術が確立していない。一方、普及センターの土壌診断の結果では、適正pH 値(pH6~7)を示しているものの、花壇用花きにおいて生育障害が生じる事例が散見される。この理由として、花きの種類ごとの適正pH に関するデータが乏しく、その花きに適したpH 条件で栽培されていないことが要因の一つとして挙げられる。実際、ワスレナグサ黄化症状において、高pH(6.8)が原因のMn 欠乏による葉先枯れ症状が確認されている。また、栽培期間中の低温や高温の遭遇といった環境要因に起因する障害も原因として考えられるが、診断するためのデータが不足している。そこで、本研究では都内で生産の多い花壇用花きにおいて、pH の違いが生育や開花に及ぼす影響と植物体内の成分との関連性を解明することで、花の種類ごとの適正pH とpH に起因する生育障害症状を明らかにする。併せて、生産現場で問題となっている高温および低温障害症状との関連性も解明する。
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カテゴリ |
黄化症状
高付加価値
診断技術
土壌診断
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