新たな作物保護管理技術を活用した有機栽培体系の確立

課題名 新たな作物保護管理技術を活用した有機栽培体系の確立
研究機関名 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 中央農研 生産体系研究領域
国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 中央農研 虫・鳥獣害研究領域
国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 西日本農研 傾斜地園芸研究領域
協力分担関係 民間(7)
新潟県農業総合研究所
研究期間 2016-2020
年度 2020
摘要 天敵利用による環境保全型害虫防除技術の確立について、飛ばないナミテントウ(トバテン)と代替餌(天敵用餌ひも)、天敵温存植物(スカエボラ)を活用した代替餌システムを導入することで、長期にわたってトバテンを多く維持し、ワタアブラムシを抑制し、トバテンの放飼数を削減できることを実現し、防除コストを 10~15%削減できた。有機ミニトマト栽培体系では、複数の天敵利用と本圃でのバンカー法等によりアブラムシ類やコナジラミ類の密度抑制に成功した。定植時期の早進化と適期の病害防除等の作業管理の改善により、平均収量は 6.2t/10a(対慣行比 106%:目標値=80%)、純利益は 176 万円増となり、主要な病害虫への各種防除手段を組み合わせて構築した管理体系について、経営的評価を加えた形で SOP を作成した。
イネの有機栽培については、ロボットによる除草作業の稲列追従成功率は 96.5%、枕地での旋回成功率は 98.4%で、いずれも目標である 95%以上を達成した。令和2年 11 月には、みのる産業(株)より市販化(令和 3 年度予定)に向けた最終試作機が公開された。ダイズの有機栽培については、現地圃場で問題となっているオオオナモミの防除のため、冬季の不耕起管理と播種前の複数回耕起を組み合わせることで、ダイズ播種前のオオオナモミの埋土種子や開花期の残草数を約 7 割低減できた。しかし、蓄積されていた埋土種子数が多く、残存した雑草によりダイズが被蔭されたことなどから収量改善効果は認められず、目標単収(180kg)は達成できなかった。このため、試験圃場で行ったデータをもとに暫定的なダイズ有機栽培体系を提示した。
AI による植物群落の多様度判定モデルの有効性を検証するため、2,000 以上の植物画像を用いて、1,600 の教師データから、生物多様性を3つのカテゴリに分類・評価した。現時点の正答率は 70.1%であるが、データ拡張、チューニングを実施すれば判定モデルの向上が期待できることを明らかにした。
カテゴリ 有機栽培 害虫 管理技術 経営管理 コスト 栽培技術 栽培体系 作業管理 雑草 市販化 除草 天敵利用 播種 防除 ミニトマト ロボット わた

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