課題名 | 飼料等の家畜飼養環境における安全性確保技術の開発 |
---|---|
研究機関名 |
国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生部門 細菌・寄生虫研究領域 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生部門 病態研究領域 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生部門 ウイルス・疫学研究領域 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 畜産部門 家畜育種繁殖研究領域 |
協力分担関係 |
民間(1) 社団・財団法人等(5) 東京都立産業技術研究センター 国立感染症研究所 (国研)物質・材料研究機構 (国研)産業技術総合研究所 大学(12)(うち国外1) |
研究期間 | 2016-2020 |
年度 | 2020 |
摘要 | 豚由来病原性大腸菌の全ゲノム解析を行い、リスクの高い特性に関連する遺伝子群を同定し、農場で注視すべき血清型の大腸菌を検出する迅速遺伝子検査法を開発した。1 反応で実施可能な Salmonella Typhimurium の遺伝子型別法を開発した。カンピロバクター菌に静菌作用を示す化合物を見出し、また、本菌の発育にある種の膜タンパク質が機能していることを明らかにした。飼料中のかび毒等の動態解明として、白麹や黒麹が、イネ等において Fusarium 属かび毒の産生抑制効果を有することを明らかにした。また、ブタ組織中のフモニシン B1 の測定が可能な分析手法を構築した。ハロゲン塩素化多環芳香族類について、環境及び生物サンプル中の汚染実態を調査した。プリオン病では、スクレイピー、シカ慢性消耗病(CWD)のサーベイランスを行い、全て陰性を確認した。米国から CWD 感染シカの糞を入手し、PMCA 法を用いて CWD 異常プリオン蛋白質の検出に成功した。L-BSE を経口感染させたウシの一部の組織から極微量のPrPSc 蓄積が認められることを明らかにした。複数農場で抗菌剤の使用量を低減する試験を実施し、テトラサイクリン系抗菌剤の使用中止 2 年後に菌の耐性率の低下を確認した(96%→69%)。排水処理により養豚場汚水中の抗菌剤は概ね 80%以上が除去・分解されるが、一部の抗菌剤は環境に排出されることを示し、また、処理前と処理後で細菌叢の組成が大きく異なることを示した。動物用医薬品指示書作成プログラムの仕様について関係団体と協議を開始した。食肉衛生検査データ活用プログラムを作成し、職務作成プログラムとして登録した。働き蜂の栄養状態がヘギイタダニ寄生に影響する可能性を示唆し、28 道府県から得られたヘギイタダニの系統を明らかにし、殺ダニ剤使用 16 蜂場中 7 蜂場から得たヘギイタダニに殺ダニ剤抵抗性変異を検出した。ハチミツ由来菌ゲノム中には、アメリカ腐蛆病菌の予防薬に耐性を付与する遺伝子が存在することを示した。また、ハチミツ由来菌の中には腐蛆病菌の増殖を抑える菌も存在することを明らかにした。その他、ヨーロッパ腐蛆病菌のローヤルゼリー抵抗性メカニズムについては、特定の転写調節因子が関与する可能性を示唆した。 |
カテゴリ | くり シカ 抵抗性 豚 ぶどう |