課題名 | 果樹品種比較・系統適応性試験 |
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研究機関名 |
島根県農業技術センター |
研究分担 |
栽培研究部・産地支援科 |
研究期間 | 継R1~3 |
年度 | 2021 |
摘要 | ■目的:ブドウ、カキ、ナシ、クリ、スモモ、プルーン各新品種の島根県内での栽培適応性、普及性を明らかにするため比較検討を行う。また、農研機構果樹茶業研究部門育成のブドウ、カキ、ナシの各系統について、系統適応性検定試験に参画し、他県データも参考にしながら、本県での栽培適性を明らかにする。本県導入の有効性の認められた品種について、速やかに現地導入を図る。 ■成果:【ブドウ】品種比較のため、13品種を栽培した。新しい品種として、3倍体品種‘BKシードレス’を植栽した。“安芸津31号”~“安芸津34号”までの4系統について、生育及び果実品質調査を行った。“安芸津31号”は収穫時期が8月上旬の極早生系統であった。“安芸津32号”は食味が良好であり、品種登録に向けて有望と考えられた。“安芸津33号”は着色が劣った。“安芸津34号”は着色が極めて優れたが、食味は劣った。 【カキ】 第8回系統適応性試験において、“安芸津26号”は命名、“安芸津27号”は中止、“安芸津28号”は継続となった。‘西条'優良系統の選抜のため、中国地方及び兵庫県から収集した優良系統を高接ぎし、評価中である。カキ品種比較試験のため、育成有望系統の現地適応性試験を開始した。 【ナシ】第9回ナシ系統適応性検定試験において、6系統を供試した。“筑波59号”は早生の有望品種、“筑波62号”は黒星病抵抗性をもつ高糖度品種として品種登録が決定した。“筑波60号”、“筑波61号”、“筑波63号”は淡泊な食味や生理障害多発のため調査中止となった。“筑波64号”は食味良好であるが、弱樹勢が見られるため継続調査となった。品種比較試験において23品種を供試し、生育特性及び果実特性などを調査した。高糖度で収量性が高い晩生品種‘甘太'が有望だと考えられた。 【特産果樹】品種比較試験において、スモモ6品種、プルーン7品種、クリ8品種を供試して生育特性及び果実特性などを調査した。イチジク、プルーンにおいて台木比較試験を行い、イチジクは株枯病に強い‘キバル'台を供試し、従来の自根と比較して収量が多く、樹体生育、果実品質などは同等であった。プルーンは連作障害回避を目的として台木4品種を供試し、ス台で樹体生育が悪く、土壌硬度が硬いことが要因と考えられた。 |
カテゴリ | いちじく かき くり 黒星病 新品種 すもも 生理障害 台木 高接ぎ 茶 抵抗性 品種 ぶどう プルーン 良食味 連作障害 |