業務用途に向けた水稲の超低コスト・多収生産技術の開発

課題名 業務用途に向けた水稲の超低コスト・多収生産技術の開発
研究機関名 佐賀県農業試験研究センター
研究分担 作物部
研究期間 新R3~R7
年度 2021
摘要 目的:
 「米政策改革基本要綱」のもと、中食・外食等のニーズに応じた生産と安定取引の一層の推進が図られているところであるが、小規模・兼業農家が多い水稲の生産現場ではこのような業務用途に向けた水稲生産への切り替えが遅れており、市場ではミスマッチが続いている。一方、近年、水稲生産においては“スマート技術“や”直播に対応する新資材開発“”多収性品種“などの新たな技術が登場してきていることから、市場ニーズに対応した業務用米への取り組みを支援するために、新たな米生産技術の開発を行う。
成果:
1. 業務用に向く有望多収性品種の比較
省力栽培に向くと考えられる水稲6品種について、育苗法を“短期苗“とし、全量基肥緩効性窒素肥料のみを使用して栽培を行った。この結果、中生品種としては「ヒノヒカリ」と比較して、「佐賀70号」が出穂期・成熟期がやや早く、収量も多く、品質も同程度で、倒伏もみられなかったことから有望であると思われた。一方、晩生品種としては、「天使の詩」と比較して、「やまだわら」が成熟期で2日程度遅いものの、収量性が非常に高く、坪当たり45株植でも60株植でも725kg/10aを達成していた。玄米の外観品質は「天使の詩」にやや劣るものの、倒伏程度も「天使の詩」並であり、玄米タンパク質含有率も「天使の詩」並であることから有望であると考えられた。
2. 多収品種を用いた超低コスト生産方式の検討
水稲の湛水直播において、スクミリンゴガイの食害を低減し、且つ麦わらの分解促進と窒素補給を目的として、石灰窒素の活用方法について検討を行ったところ、用水の石灰窒素濃度20ppm程度(水田10aに水深5cmで石灰窒素10kg施用相当量)でべんモリ被覆種子の発芽は著しく阻害された。また、石灰窒素による発芽抑制を避けるためには、少なくとも2週間程度のブランク期間を要することが示唆された。また、ドローンで播種を行う際に隣接圃場への種子ドリフトを防止するために、3Dプリンタを利用してMG-1の吐出口に装着できるユニットを作成した。
カテゴリ 肥料 育苗 水田 水稲 スクミリンゴガイ 多収性 低コスト ドローン 播種 品種

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