課題名 | 中山間地における水稲品種「にじのきらめき」の安定栽培技術の確立 |
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研究機関名 |
佐賀県農業試験研究センター |
研究分担 |
三瀬分場 |
研究期間 | 新R3~R5 |
年度 | 2021 |
摘要 | 目的: 中山間地では、「コシヒカリ」や「夢しずく」が主食用うるち米作付面積の75%を占める主力品種となっている。これら品種は、倒伏しやすく、いもち病にも弱いため、高齢化の進む中山間地域においては管理不足による収量・品質の低下や、作付面積の減少が課題となっている。 そのため、三瀬分場において倒伏やいもち病に強く、多収で良質、良食味である「にじのきらめき」を選定、県認定品種に採用し、関係機関と連携して作付け推進を行っている。 そこで、中山間地における「にじのきらめき」の高品質安定栽培法を確立する。 成果: 令和3年度は、移植時期、栽植密度、施肥法、刈り取り時期について検討した。 その結果、移植時期によって収量や品質に大きな差はみられなかったものの、5月上旬移植では移植後の低温による生育抑制、6月上旬移植では生育期間が短いことによる穂数不足や柔らかい稈質と節間の伸びによる倒伏の発生などがみられたことから、適期は5月中下旬が望ましいと考えられた。栽植密度については、安定した収量を確保するためには17.8株/㎡以上の栽植密度を確保することが望ましいと考えられた。施肥については、基肥に窒素成分で6~8㎏程度、穂肥は出穂前20日頃の施用とすることで安定すると考えられ、既存の全量基肥資材(基肥一発くん(早生用))の「にじのきらめき」への適用については、生育前半の肥効が劣り、後半の溶出が増えたことによる収量性や玄米タンパク質含有率への影響がみられたことから継続検討とした。刈り取り時期は、出穂後45~55日、出穂後の日平均気温の積算で1,000℃~1250℃程度が適期と考えられた。 |
カテゴリ | 安定栽培技術 いもち病 水稲 施肥 中山間地域 品種 もも 良食味 |