課題名 |
水稲早期落水栽培導入による大麦・大豆の生産性向上と経営的評価(117) |
課題番号 |
1992002629 |
研究機関名 |
北陸農業試験場(北陸農試)
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研究分担 |
企連水田利用地域基盤・越冬生理研業務経営管理研栽培生理研総研チーム土壌管理研農村整備研
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研究期間 |
完H02~H03 |
年度 |
1992 |
摘要 |
北陸地域の低湿重粘土水田地帯における総合生産力向上のため,当場で開発された水稲栽培期間中から畑地化を進める水稲早期落水栽培技術を,水稲・大麦・大豆のブロックローテーションを実施している新潟県柿崎町の現地30a圃場に導入し,輪作体系の中での技術の実用性を評価した。水稲作では,1990年の7~8月の降雨量が平年の約30%しかなく,現地全体として用水不足となったため,水稲早期落水栽培圃場では過乾燥となり,周辺圃場よりも早く倒伏が発生し,5%強の減収となり,品質の低下がみられた。跡作大麦では,播種3日前に76.5■の降雨があったにもかかわらず,夏からの好天により,慣行区圃場でも機械作業が可能であったが,早期落水圃場で砕土率および機械作業能率に向上効果が認められ,出芽率も高かった。しかし,越冬後の大麦の生育・収量には差がみられなかった。さらに,1991年6月の土壌調査の結果,水稲早期落水栽培による土壌改良効果の持続していることが確認された。水稲早期落水栽培跡圃場では,大豆播種時の砕土率や機械作業能率が高く,8月中旬までの長梅雨下でも排水性が良好であったため,大豆の生育が良く,10a当たり300■(対照比174%)の多収となった。以上の結果,水稲早期落水栽培が輪作体系技術として有効であることが確認された。なお,水稲および大麦の収量向上技術の開発や水稲品質低下の経済的評価に問題が残されたが,経常研究等で継続検討することとした。
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カテゴリ |
大麦
乾燥
経営管理
栽培技術
収量向上
水田
水稲
大豆
土壌改良
排水性
播種
輪作
輪作体系
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