野外における樹木葉のガス交換特性の解明(30)

課題名 野外における樹木葉のガス交換特性の解明(30)
課題番号 30
研究機関名 森林総合研究所
研究分担 森林環境・環境生理研
研究期間 完7~9~(11)
年度 2000
摘要 近年、大気の二酸化炭素濃度の上昇に起因する地球環境問題に対し、樹木の二酸化炭素固定能や環境変動による樹木への影響の評価を明らかにすることが求められている。これらを明らかにするためには、まず、樹木が実際の成育場所において、どのような光合成を実現しているのか、また、どのような物理的、生理的な要因によって光合成が制限されているかを明らかにする必要がある。そこで、冷温帯林主要構成樹種であるブナ、イヌブナ成木を材料に、森林内に建てられた観測タワーを用いて、個葉レベルでのガス交換速度の日・季節変化を測定した。イヌブナのブナより低い光合成速度は、ブナより着葉期間が長く、遅い老化によってある程度補償された。光合成の制限する環境要因としては、光が最も影響が大きかった。季節的な大気乾燥度の増加に対しては、葉や個体の水分特性をその環境に順化させることによってストレスを回避していることがわかった。葉の特性の可塑性の大きさも個体としての炭素固定にとって重要である。実験的に葉の置かれた光環境を変えることにより、光環境は、葉の展開時だけでなく冬芽が作られる時にも葉の形質に影響を与えることがわかった。環境要因と葉の炭素固定速度の関係が個葉レベルで明らかになり、個葉レベルでの生育期間にわたる炭素固定量を明らかにすることができた。
カテゴリ 乾燥

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