| 課題名 | 熱帯林の植生の維持・更新機構(50) |
|---|---|
| 課題番号 | 44 |
| 研究機関名 |
森林総合研究所 |
| 研究分担 |
森林環境・群落研 森林環境・土化研 |
| 研究期間 | 完2~11 |
| 年度 | 2000 |
| 摘要 | タイ熱帯季節林を代表する落葉混交林での8年間の観測研究から、1)乾季と雨季の交替する明瞭な季節性、2)乾季に頻繁に発生する火事による撹乱、3)下層に優占するタケの生活史が、森林の構造や動態に様々な局面で大きな影響を及ぼしていることが明らかになった。森林を構成する樹木の種子生産および当年実生の発生・死亡の季節的パタン、地表火に対する反応は、種間で大きく異なり、経年的な変動も大きかった。また、死亡率が低く安定した実生密度をたもつ種や、密度の大きな季節変動を繰り返しながら閉鎖林冠下では低い実生密度にとどまる種、地表火の発生後のみ埋土種子由来と考えられる高密度の実生発生を行う種など、実生の生存戦略にはいくつかのパタンが認められた。成木の肥大生長や展葉・落葉などのフェノロジーにも、季節的な乾燥ストレスに対する適応様式の違いと考えられる種間のバリエーションが認められた。観測期間中の新規加入個体の分布は、ほとんどタケが開花枯死しその後に火が入った場所に集中し、林冠ギャップ自体の影響は小さかった。落葉混交林の更新は普段は下層に優占するタケの庇陰により抑えられているが、数十年に一度のタケの一斉開花・枯死が引き金となっておこり、構成樹種の特性(種子生産、実生の生残・成長、フェノロジーなど)の違い、地表火の存在が複雑に作用しあって進行するというメカニズムが示唆された。(15-1-1) |
| カテゴリ | 乾燥 季節変動 |