課題名 |
寒冷地水稲作における雑草の発生生態・生育予測と要防除水準による除草剤低減化技術の開発(113) |
課題番号 |
110 |
研究機関名 |
東北農業試験場
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研究分担 |
水田利用・雑草制御研
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研究期間 |
完7~11 |
年度 |
2000 |
摘要 |
寒冷地では雑草の発生が不斉一であることや水稲の初期生育が緩慢であることから、雑草防除期間が長くなる傾向がある。そこで、除草剤の適正な使用のために、強害雑草であるタイヌビエの発生期間を予測する手法を開発するとともに、寒冷地の主要多年生雑草であるオモダカ、クログワイ、シズイ、エゾノサヤヌカグサの繁殖体の土中生存状態を調査した。その結果、タイヌビエの葉令進展は地温日平均値を用いた単回帰モデル、発生期間は地温日最高値を用いた単回帰モデルによって予測できることが分かった。これら2つのモデルから、タイヌビエの要防除期間を予測するモデルを作成し、東北各県で測定された水田地温を用いて、各地の水田におけるタイヌビエの要防除期間の予測例を示した。多年生雑草の発生は年次を経るに従って減少したが、クログワイの塊茎からの発生、エゾノサヤヌカグサとオモダカの種子からの発生が5年間を通して認められ、これらの繁殖体の土中での寿命は比較的長いと考えられた。本研究結果の一部は、成果情報名「水田地温によってタイヌビエ防除に必要な除草剤残効期間を推定する方法」として、総合農業推進部会及び東北農業推進部会において採択され、地域内におけるタイヌビエの要防除水準策定に利用されることとなった。本成果を他地域に適用する場合には、タイヌビエの生態特性にみられる種内変異の検討が必要である。
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カテゴリ |
病害虫
害虫
管理技術
機械化
雑草
除草剤
水田
水稲
生育予測
繁殖性改善
防除
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