課題名 | 小麦原粒高蛋白質性を支配する遺伝子の遺伝様式とその相互作用の解明に関する研究(186) |
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課題番号 | 168 |
研究機関名 |
東北農業試験場 |
研究分担 |
作物開発・麦育種研 作物開発・品質評価研 |
研究期間 | 単11 |
年度 | 2000 |
摘要 | 由来が異なる高蛋白質遺伝資源を集積し、これまでにない高蛋白質小麦品種を育成するため、高蛋白質性を支配する遺伝子数を特定し、その遺伝様式と集積効果を解明することを目的に、それぞれ高蛋白質遺伝子の由来が異なることが予想される3品種・系統に、標準品種のコユキコムギを加えた計4品種・系統間で交雑を行い、得られたF1、F2及びBCF1等の種子を同一栽培条件下で一粒播種栽培し、原粒蛋白質含量を個体別に調査した。播種期の降雨による発芽率の低下のため、均一栽培とはならず、関与遺伝子型が多くなる組み合せやF2分離世代では連続分布を示し、その遺伝解析が困難であった。しかしそれでも、さび保20は4つ、Atlass66は2つ、盛系B-M9011は1つ、計7つの高蛋白質遺伝子の存在が確認でき、それぞれ独立に高蛋白質性に関与していた。その作用様式は、完全優性1つ、部分優性5つ、変則部分優性1つであった。しかしその集積効果については、F2個体の調査から、どの組み合わせも蛋白質含量20%が限界に思われた。それぞれの遺伝子が蛋白質組成に与える影響及び栽培条件による影響が解明すべき課題として残され、それらは、経常研究「小麦新品種の育成試験」の中で継続実施する。本研究成果は、オーストラリア小麦育種学会第9回大会等で公表した。 |
カテゴリ | 育種 遺伝資源 小麦 栽培条件 新品種 播種 品種 |