課題名 |
国際的情報公開ネットワーク対応のための日本産広葉樹材の識別データベース構築(325) |
課題番号 |
258 |
研究機関名 |
森林総合研究所
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研究分担 |
木材利用・組織研
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研究期間 |
完11~12 |
年度 |
2000 |
摘要 |
出土木材や木製文化財の樹種識別,および木材加工適性の解明など,木材組織による樹種同定の要望は多い。また近年,パソコンでも識別のためのデータベース構築が容易となった。そこで日本産広葉樹の木材標本の光学顕微鏡的特徴に基づく樹種識別のためのデータと標本に関連する様々なデータを整理して、公開できるようなデータベースを構築する。日本国内に天然分布する広葉樹の樹種は変種、亜種を含めて約2,500分類群ほどである。現在,当研究室が管理している木材標本は18900点であり,日本産材は104科770種5400点である。このうちマツ科やカバノキ科,ブナ科,クスノキ科,バラ科などの大きな科では,1科あたり200点以上の標本が集まっているが、種あたりの標本点数は少なく,もっとも標本の多いイタヤカエデ類で57点であった。地域ごとでは,関東地方の標本は1475点あるが,東北地方や中国地方,四国地方では200点以下しかなく,地域ごとの偏りが認められた。識別拠点の解明として,カバノキ科,ツバキ科,ウコギ科に関して木材解剖学的な観察を行った。その結果,道管の配列や穿孔,隔壁木繊維の有無,放射組織の幅と大きさ,鞘細胞の有無,細胞間道の有無などによって,属あるいは節レベルでの識別が可能となることが明らかとなった。木材識別データベースの枠組みを構築し,ウェブ上での作動状況を確認した。
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カテゴリ |
かえで
加工
加工適性
データベース
ばら
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